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「メールニュース」 バックナンバー

第175号(2016年11月11日発行)

  

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      容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
           第 175号   2016 年11月11日

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10月21日、3R全国ネット振り返り集会では、森口先生、 倉阪先生の
ご講演とともに、 当会のこの間の活動報告をさせていただきました。
2003年から、 容器包装リサイクル法の役割分担の見直しを求めて、
200の団体・個人と共に活動を続けてきました。

2006年の法改正以降、積み残した課題に取り組むとともに、
2011年、再度役割分担の見直しと2Rの推進をめざし、 2度目の
国会請願署名活動を展開し、2011年8月、衆・参両院で、
全会派一致で採択されました。

請願採択を受けて3R全国ネットでは、「3R政策地域研究会」を
全国12都道府県で立ち上げ、「容リ法改正市民案」を作成し、
省庁、事業者、審議会委員等と真摯な意見交換を積み重ね、
その他プラスチックの事業者選別に一本化の合理化提案なども行い ました。

審議会は、開始当初からほとんどの事業者より「現行制度の堅持」 が
強く主張され、役割分担見直しの機運は高まらず、 議論は不十分なまま、
終了することになりました。

法改正には至りませんでしたが、 容リ法改正市民案で提起したいくつかの
事項が、 環境大臣への意見具申にその方向性が記載されるとともに、
また継続して検討すべき事項についてはサブグループなどでフォロ ーアップ
することが盛り込まれ、すでに様々な実証事業が始まっています。 (後記)

今後は、これまでの活動をどう生かしていくことができるか、
サブグループなどの動きをしっかりウォッチし、皆様にも
お伝えしていきます。

※ 森口先生と倉坂先生のご講演内容は、下記をご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/meeting/20161021.html

(副運営委員長 中井八千代)

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------ 目 次 --- C o n t e n t s ------------------------------ --

巻頭言
1. 「継続課題」について、環境省の調査・ 実証事業が始まっています。
2. ごみの組成分析を活用しよう!
3. レポート 脱プラスチック汚染
4. 栃木からの活動報告
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■ <1> 「継続課題」について、環境省の調査・ 実証事業が始まっています。   

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2016年5月の審議会で取りまとめられた

「容器包装リサイクル制度の施行状況の評価・ 検討に関する報告書」を踏まえ、
「 現行の容器包装リサイクル制度に係る現状及び課題についての情報 を収集
・整理し、容器包装リサイクル制度の見直しに向けた検討を実施する」ため、
様々な継続課題に関する環境省の調査・ 実証事業が始まっています。

調査・実証事業は2017年3月が履行期限とされております。
今後の環境省に期待しましょう。

以下、項目のみご紹介します。

●容器包装リサイクル制度の見直しに係る調査検討業務
(2016年9月9日公告)

(1)市町村における分別収集・ 選別保管に係る費用の実態等に係る調査
(2)廃ペットボトルリサイクルに係る実態調査
(3)容器包装リサイクル法対象外プラスチックの一括回収・ 再商品化による社会的費用効率化の検討
(4)プラスチック製容器包装の選別作業の在り方に関する検討
(5) 容器包装リサイクル制度対象品目の目標設定に向けた指標の調査・ 検討
(6)容器包装リサイクル制度に関する情報の収集・整理
http://www.env.go.jp/kanbo/ chotatsu/20160909_93314.html

● 容器包装における環境負荷低減効果等モデル実証事業の実施等業務
(2016年9月13日公告)

(1) 離島における小型油化施設を用いた分別収集参加市町村の増加方策 検討実証事業の実施
(2)廃ペットボトル店頭回収モデル実証事業の実施
(3)オフィス街における環境負荷低減等の調査・検討
http://www.env.go.jp/kanbo/ chotatsu/20160913_93349.html

●製品プラスチックの効率的な回収・リサイクル方策に係る調査・ 実証業務
(2016年9月15日公告)

(1)製品プラの効率的な店頭回収・再資源化・ 再製品化の方策に係る調査検討業務
(2)店頭で回収された製品の再資源化、 再製品化を検討する業界横断型店頭回収ネットワーク
連絡協議会(仮称)の設立とその運営の検討業務
http://www.env.go.jp/kanbo/ chotatsu/20160915_93371.html

●マイボトル・ マイカップキャンペーン運営等業務の概要及び企画書作成事項
(2016年10月17日公告)

(1)地方公共団体や事業者等の連携したマイボトル・ マイカップキャンペーンの展開
(2)ウェブサイトの運営業務
(3)各地で実施されているマイボトル・ マイカップ普及啓発事業の実施支援業務
http://www.env.go.jp/kanbo/ chotatsu/20161017_93706.html

(事務局 山本義美)

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■ <2>ごみの組成分析を活用しよう!
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自治体でのごみ減量・ 資源化が全国的に遅々として進んでいないことからも
推測されるように、 各自治体のごみへの取り組みには手詰まり感が感じられます。
そこで、その突破口として、ごみの組成分析を基に、 まず取り組みの対象である
ごみの中身を把握することから始めてみてはどうでしょうか。 それによって、
ごみ減量・資源化の主要ターゲットが明確化され、 自ずから今後の取り組みの
方向性が見えてくると思います。

例として、東京都日野市の組成分析結果と、 それを今後の取り組みにどのように
つなげているかを紹介します。「家庭系可燃ごみ」の組成は、 厨芥類33.3%、
資源になる紙類7.8%(うち雑紙3.6%)、 その他の紙類15.9%、草木類10.2%、
衛生用品9.4%、レジ袋3.3%、 資源になるプラスチック類2.0%、
汚れたプラスチック類10.5%などとなっています。

今後の取り組みとしては、以下のようなことが考えられています。
@厨芥類―分別収集・施設での処理に向けて情報収集。
A資源になる紙類―特に雑紙の分別促進が検討課題。
B草木類―民間委託による資源化を計画。
C衛生用品―紙おむつの民間リサイクル施設の整備動向に注目。
Dレジ袋―無料配布中止を推進(1市でも)。
E資源になるプラスチック類―製品プラを含め全量資源化を予定
(現在、一部資源化、大部分は不燃ごみとして収集して焼却)。

(事務局 小野寺勲)

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■ <3> レポート 脱プラスチック汚染
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中国ゼロ廃棄聯盟のSNS群に投稿があった「 脱プラスチック汚染」について紹介します。

科学者は、今年のダボス会議で、今、 緊急のアクションを起こさないと、2050年までに、
海において重量で魚よりプラスチックが多くなり、 海の生物多様性を脅し、
人間の健康にリスクをもたらすと予測しました。
プラスチックは太陽光と波などの力で小さいマイクロプラスチック (5mm以下)になります。
元々小さいレジンペレットやマイクロビーズなどもあります。
マイクロプラスチックは、 配合されていた添加剤が残留しているだけでなく、
海水中の微量有害物質を吸着し、 それを誤食した海洋生物に有害物質が移行し、
生物濃縮されるので、生態系への影響が懸念されています。

今年の7月にフィリピンで、 世界から90のNGOの100人が集まり、
ストッププラスチック汚染戦略会議が開かれました。
それでできたグループが“# breakfreefromplastic”で、
「永久にプラスチック汚染を止めるためのムーブメント(運動) を起こす。」ことを掲げ、
ヴィジョンと10の原則(プラスチック汚染規制目標) を定めました。賛同団体・個人を求めています。

中国大陸、台湾、 香港の両岸三地域の43環境保護組織が既にこのグローバルムーブ メントに賛同しました。
また、世界で500以上のNGOが賛同しています。
「プラスチック汚染のない未来」が究極の目標です。

日本からの初期の賛同は無いようですが、私たちも「 脱プラスチック汚染」を目指しましょう。

(運営委員 小寺正明)

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■ <3> 栃木・益子友幸さん(環境問題を考える会) からの報告
■          3R政策地域研究会in栃木
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 栃木地区では3団体(小山の環境を考える市民の会、 環境問題を考える会、
生活クラブ栃木)で「3R政策地域研究会in栃木」を立ち上げて以来、 自治体や
事業者とも連携をはかりながら容リ法の改正を含め地域のごみ減量化に取り組
んできました。

前回報告(2015/10)以降の主な活動としては、 以下のようなものがあります。
1.3R全国ネット活動として、ペットビールへの質問、 全国ネットフォーラムに参加、
容リ制度報告書のパブコメに意見発信など。
2.地域の取り組みとして、 小山広域ごみ処理計画パブコメへの意見発信、各種イベントでのパネル展示、リユースびん展示説明会、 学習試食会でのリユース食器活用など。
3.地域啓発活動として、ごみ焼却施設見学会の開催、 3R全国ネットニュースに基づく
自主学習会の開催など。

10.21振り返り集会で発言の中でも触れましたが、 小山広域では今年4月より家庭ごみの分別方法が変わりました。その趣旨は容リ法の全面導入ですが、 結果として燃やすごみが増大することになりました。
以前はビニプラを全て燃やさないごみとして分別していたので予想 されたことですが、
市民からは疑問の声も上がっています。
容器包装の対象物、それ以外のプラごみの処理等、 改めて容リ法の課題の一端を実感することになりました。
「燃やせばよい」との考え方は大量消費・大量廃棄を助長し、 発生抑制やリユースに逆行します。
これからも2R優先の実現を目指して、 地域に根ざした活動に取り組んで行きたいと思います。

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事務局からのお知らせ 
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2016 年12 月5日(月) 14:00 〜 16:00
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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