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5/19学習会報告

環境省・経産省合同の容器包装リサイクル法の見直し審議は2016年5月に終了しましたが、重要課題についてはワーキンググループ(WG)で継続して検討・実証事業を行うことなどが決まっています。
3R全国ネットでは、この間のWGの進捗状況を共有するため、5月19日(金)にミニ学習会を開催しました。あわせて、環境省が2017年3月末に訪問したEUのCircular Economy(循環経済)の動向についても報告いただくこととし、『容リ法見直し合同会合WGの進捗状況と最新!!ヨーロッパの視察報告』と題して、環境省の井上雄祐さんにお話しいただきました。
急な企画のため、呼びかけ期間がGWを挟んで3週間しかありませんでしたが、総勢で27名の参加がありました。

【開催概要】

・日時 5月19日[金] 13:30〜16:00
・場所 飯田橋セントラルプラザ(新宿区神楽河岸1-1) 17F 教室C 
・講師 井上雄祐さん(環境省リサイクル推進室室長補佐)
・資料代 500円
・主催 容器包装の3Rを進める全国ネットワーク

【講演概要】

A)「容リ法見直しの合同会合WGの進捗状況」のポイント

・審議会後の取り組みでは、2016年12月の「プラスチック製容器包装の入札制度の見直し」として、優良な事業者がよりポテンシャルを伸ばせるように入札制度を見直した。
・2017年5月に「プラスチック製容器包装の燃料ガス化の取り扱い」について検討会を開催し、燃料ガス化は緊急避難的・補完的に取り扱う方向とされた。
・「ペットボトルリサイクルの今後のあり方」については、2017年4月から日本容器包装リサイクル協会の下に検討会が立ち上げられ、足元で議論中。ペットボトルの方向性としては、水平リサイクルとカスケードリサイクルを適切に組み合わせることが望ましく、魅力的な使い勝手の良い制度とするのが大事。

 井上雄祐さん

B)「サーキュラー・エコノミー(CE)〜国際的な潮流と日本〜」のポイント

・EUでは、経済や雇用、資源等を含む戦略として、CEを打ち出している。
・CEを取り巻く国際的な流れとして、「2016年のEPRガイダンスのアップデート」「SDGs」「G7富山物質循環フレームワーク」「海ごみのマイクロプラスチック」「パリ協定」「化石資源の座礁資産化」を概説した。
・CEでは、家庭ごみのリユース・リサイクル率を2025年までに60%(2030年までに65%)という高い数値目標が掲げられ、レジ袋やプラスチック容器のリデュースも推進されているが、EUの産業界はCEに賛成している。
・きめ細やかな分別や高度なリサイクル技術など、日本の家循環経済ポテンシャルは高いと考える。
・EUの再生プラスチック資源の売却単価は日本の倍近い。日本でも高度なリサイクルの実現を目指したい。

文責:3R全国ネット事務局