Home > シンポジウム・講演会 > 2R推進フォーラム

第7回学習会ご案内

 3R全国ネットが主催する第7回目の学習会です。 4月27日に「第四次環境基本計画」が閣議決定されましたが、その内容が、、「質」にも着目した循環資源の高度化や2R を重視したライフスタイルの変革が盛り込まれるなど、意欲的な内容になっています。そこで環境省のご担当者をお招きし、その推進方法について意見交換しました。

【開催した日時】 8 月2 日(木)14:00〜16:30
【場所】 飯田橋セントラルプラザ 17F(Cルーム)

【テーマ】『第四次環境基本計画』の推進方法について 〜 循環型社会の構築のための取組を中心に 〜
【講師】下田和明氏(総合環境政策局環境計画課計画調整係長)、 御厩敷( おんまやしき) 寛氏(廃棄物・リサイクル対策部企画課循環型社会推進室室長補佐)

【学習会の報告】

環境基本計画とは、環境基本法に基づき、環境の保全に関する施策の総合的、長期的な施策の大綱を定めるもので、これまでに3回(平成6年、12年、18年)策定。平成24年4月27日に、1年に及ぶ見直しを経て第四次環境基本計画が閣議決定されました。

講師の下田さんからは、今回の基本計画の全体の概要についてお話しいただきました。世界的には温暖化、生物多様性の重要性が高まっているとし、第四次環境基本計画では以下のポイントをあげています。

  • 安全の確保を前提に「低炭素」「循環」「自然共生」を各分野を統合的に達成する。
  • 経済社会のグリーン化とグリーンイノべージョンの推進、国際情勢に的確に対応した戦略整備の推進、持続可能な社会を実現するための地域づくり、人づくり
  • 東日本大震災及び原子力発電事故の状況を踏まえ復旧・復興に係る施策、放射能物質による環境汚染対策に取り組む

御厩敷さんからは、循環型社会の形成をめぐる情勢についてお話しいただきました。ごみの削減(リデュース)が進んでいないこと、「質」にも着目した資源循環・高度化が求められることなどを課題とし、2Rのライススタイルへの変革の一つとして、3R行動見える化ツールを紹介。以下のような3R原単位の事例を紹介いただきました。

  • 100gの肉をトレーの代わりにポリ袋で販売した場合:天然資源(原油換算)を84%(4.4ml)削減、CO2を85%(19g)削減
  • アルミ缶入りビールをリターナブルびん入りに置き換えた場合:天然資源(アルミニウム)を100%(7.5g)削減、CO2を40%(67g)削減
  • レジ袋の辞退1回あたりの場合:天然資源(原油換算)を100%(8.2ml)削減、CO2を100%(33g)削減
  • 使い捨ての紙コップの代わりにマイボトルを使用1回あたりの場合:天然資源(紙)を100%(12g)削減、CO2を100%(33g)削減

その後、活発な意見交換をさせていただきました。中でも、今回の環境基本計画の実効性についての質問では、「環境基本計画は、政府全体で取り組む方向を定めるもので、環境省だけでなくすべての省庁で取り組む基本が確認された」と回答。

 意欲的な基本計画だけに、、これからの個別政策での実効性について期待していきたいし、市民団体としても、この基本計画を各自治体の環境計画にも反映できるよう働きかけていきましょう。