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■ 第284号(2026年4月12日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 284号 2026 年 4 月 12日
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養老孟司氏は、その著作で、環境問題は政治問題だという。私も強くそう思う。 多くの環境問題の解決には政治が関わり、法律や制度を変えないと、根本的な解決には繋がらない。
しかし、最近の世界の動きをみると、環境問題に対する政治の姿勢は後退している。 環境主義とはそりが合わない、大国やグローバル資本に都合の良い経済原理が世界を席巻している。 中でも未来に禍根を残す可能性が高い、気候変動や海洋プラの問題は特にそうだ。 これらは化石燃料、エネルギーの問題と表裏の関係にあるので特に厄介だ。
戦争は最大の環境破壊であると言われる。トランプやネタニヤフ、プーチンなど、大国の指導者の利益や保身で戦争を始められてはたまらない。 トランプやネタニヤフによるイランへの攻撃により、化石燃料の供給が止められ、ガソリン価格の高騰やプラスチックの原料となるナフサも 確保が難しくなった。皮肉なことに、化石燃料に頼り切った社会の行動変容を促す声が出始めている。 石油に頼らない、持続可能な自然エネルギーやプラスチックに代わる自然素材へのシフトのきっかけとなると良いのだが。
環境問題は政治問題だとすると、環境問題が選挙の争点になり、環境主義の政治家を選ばないといけない。 ドイツなどヨーロッパ諸国では環境問題が争点となり、根本的な解決に向けて動き出している。
私事になるが、20年かけて、生ごみの循環、廃プラや紙おむつの資源化、ゼロウエイスト政策、気候変動対策など、 全国でも先駆けとなる大木町システムを作り上げた。しかし、ほとんど面的な広がりには繋がらなかった。 地域の取組みと政治の後押しが車の両輪となり、いがみ合ったときに、環境課題の解決に向けて大きく前進するのだろうと思う。 そのためにも、環境主義の政治家を増やさなくては。
(政策委員 境 公雄)
------- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1>第29回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
<2>【レポート】 地下鉄の空気にマイクロプラスチック
<3>地域からの報告 Rびんプロジェクト代表 岡見厚志さんからの報告
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■ <1>第29回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
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<第29回プラスチック削減オンライン連続セミナー>
まだ若干の余裕がありますので、ぜひご参加ください
倉阪先生は東京大学経済学部経済学科卒業後、87年に環境庁に入庁。温暖化や循環型社会に関する政策、環境基本法、環境影響評価法などの施策に関わり、98年から千葉大学で環境経済論、環境政策論、合意形成論などを教えて来られました。 「循環型社会」という言葉は、1990年7月に倉阪先生が最初に使われたとのこと。35年経って、循環型社会にまだまだ近づいていませんが、最初の思いと、現状の課題を詳しくお話しいただきます。
主な著書に『環境を守るほど経済は発展する』(朝日新聞社)、『エコロジカルな経済学』(筑摩書房)、『環境政策論』(信山社)、『政策合意形成入門』(勁草書房)、『持続可能性の経済理論』(東洋経済新報社)など。
日時: 2026年 4月 22 日(火 )19:30〜21:00(質疑含)
演題: 『循環型社会への道のり』
講師 倉阪秀史さん (千葉大学 大学院社会科学研究院教授)
詳しくは、下記のちらしをご覧ください
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/sminar260422.pdf
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参加費: 無料
▼ 申込み件名:「第29回プラ削減連続セミナー視聴希望」とし、氏名、所属を明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org までお願いします。
▼ 他にはpeatixも利用します。
今後のセミナー開催継続のためのカンパも申込時に簡単にできます。 https://3r260422.peatix.com より「チケットを申し込む」にて、お申込みください。 多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代)
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■ <2> 【レポート】地下鉄の空気にマイクロプラスチック
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―有害金属を運び、肺がんリスクを高める可能性―
韓国の研究チームが、地下鉄の空気に含まれる微小粒子(PM)とマイクロプラスチックを調べたところ、
マイクロプラスチックが発がん性のある金属を肺の奥まで運ぶ可能性があることが分かりました。
この研究は、地下鉄の空気環境が健康に与える影響を調べたものです。
■研究のポイント
•地下鉄の空気中の微粒子にはマイクロプラスチックが付着している
•その表面に発がん性金属がくっついている
•それが肺の奥まで運ばれやすくなる
•慢性肺疾患(COPD(注2))や肺がんのリスク上昇につながる可能性
■地下鉄の空気は屋外より汚れていた
研究では、ソウル地下鉄の複数の駅で空気を採取し、
•地下駅
•地上近くの駅
•屋外
•比較用の場所
などで微粒子(PM10・PM2.5)を測定しました。
その結果、
•地下駅のPM10は 屋外の約1.6倍
•地下駅のPM2.5は 屋外の約4.4倍
と、地下鉄の空気のほうが汚染度が高いことが分かりました。
PM2.5(注1)は特に問題で、肺の奥まで入り込みやすい粒子です。
■微粒子の多くにマイクロプラスチックが関与
地下駅では、
•微粒子の約76%が
oマイクロプラスチック
o発がん性金属
に関係していることが確認されました。
さらに地下鉄の空気には、屋外の 約5〜6倍のマイクロプラスチックが含まれ
ていました。
■マイクロプラスチックが「有害金属の運び屋」に
研究では、次のプラスチックが多く見つかりました。
•PA(ポリアミド)
•PE(ポリエチレン)
•PS(ポリスチレン)
•PET(ポリエチレンテレフタレート)
これらの表面には、
•クロム(Cr)
•ニッケル(Ni)
などの発がん性金属が付着していました。
マイクロプラスチックは表面に電荷(マイナス電荷)を持つため、金属を引きつけやすい性質があります。
その結果、
マイクロプラスチックが有害金属を肺の奥まで運ぶ「運び屋」になると研究者は考えています。
■肺への影響
特に問題なのがPM2.5サイズの粒子です。
研究では、
•PM2.5は 約73〜78%が肺に沈着
•PM10より 約2倍多く肺に残る
ことが分かりました。
マイクロプラスチックに付着した金属は、
•酸化ストレス(細胞を傷つける反応)
•炎症
•肺の表面組織の損傷を引き起こす可能性があります。
これが長期的には
•慢性閉塞性肺疾患(COPD(注2))
•肺がん
のリスク上昇につながると考えられています。
■発がんリスクの大半はクロムとニッケル
研究の解析では、
•PM2.5に含まれる金属は吸入による発がんリスクの67?84%を占めていました。
さらに
•クロムとニッケルの2種類だけで、 発がんリスクの約90%を説明できることが分かりました。
■研究者の結論
研究者は次のようにまとめています。
•地下鉄の空気中の微粒子(PM2.5)は重要な健康リスク
•マイクロプラスチックが金属を運ぶことで毒性が強まる
•地下鉄利用者の健康を守るため、 空気環境の改善が必要
■注釈
注1 PM2.5
直径2.5マイクロメートル以下の非常に小さな粒子。肺の奥まで入り込み、健康への影響が大きいとされる。
注2 COPD(慢性閉塞性肺疾患)
長期間の炎症により呼吸が苦しくなる肺の病気。喫煙や大気汚染などが原因とされる。
(運営委員 小寺正明)
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■ <3> 地域からの報告
■ Rびんプロジェクト代表 岡見厚志さんからの報告
■ < 3R政策地域研究会 in 大阪 >
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Rびんプロジェクトでは、2025年度から新たな取組を開始しました。これまで月に1度の定例会を継続して実施し、
4月には312回目を迎えます。
市民と事業者(洗瓶業者等)が分け隔てなく、びんのリユースを広めるために意見交換ができる貴重な場となっています。
しかしながら、リユースびんの使用量は2004年の183万トンから2024年には47万トンへと、25.7%まで減少しました。
使用量の減少は、びんがリユースされていることを知る人の減少にも繋がっていると感じています。
一方で、若い世代にはエシカル消費など、環境を意識した選択に対して前向きな人も増えています。
そんな今だからこそ、改めて若い世代にびんリユースを知ってもらい、一緒に発信していこうと高校生・大学生のメンバーを募集しました。
2025年度は12名の学生が活動に加わり、定例会への参加やイベントでの啓発、効果的な発信方法の検討などを進めています。
学生メンバーと共に洗びん工場の見学や、新びんメーカーとの勉強会を開催するなど、活動はさらに活発化しています。
若い世代が、リユースの過程でついたびんの傷を見て「汚れている」と感じるのではなく、「かっこいい、勲章だ」と思えるような
文化を定着させたい。
それがリユースという概念を一歩前に進める原動力になると信じています。
また、奈良県内を中心に展開している「リユースびん入り大和茶 『と、わ(To WA)』は、容器の見直しを行いながら継続して流通しています。
残念ながら、当初使用していた「Rドロップス」というびんは生産終了となりましたが、別のびんに切り替え、今も多様な場で活用いただいています。
Rびんプロジェクトの活動は小さなムーブメントですが、市民、事業者、そして若者が未来を語り合い、
多くの方にびんリユースの価値を知っていただけるよう、これからも歩みを進めていきます。
関西にお越しの際は、ぜひお気軽に定例会へご参加ください。
------------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------ ● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2026年4月24日(金)19:30〜20:00・ ZOOM会議
3R懇談会 : 2026年4月24日(金)20:00〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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