「メールニュース」 バックナンバー
■ 第283号(2026年3月2日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 283号 2026 年 3 月 2日
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廃棄物政策の潮流変化とごみの「自分ごと化」
東洋大学名誉教授 山谷修作
わが国の廃棄物政策がサプライサイド重視からデマンドサイド重視に切り替えられるようになってから20年以上の歳月が経過しました。 1990年代まで廃棄物政策の重点は、年々増大するごみを衛生的に処理し処分するための施設の整備に置かれてきました。処理施設のダイオキシン対策や広域的な整備が進んだころ、少子高齢化や地域の人口減少を背景として、各地においてごみ量が減少に転じるようになりました。
こうした状況変化を受けて、ごみ処理施設の整備にあたっては将来のごみ量の削減を見通したよりコンパクトな処理容量とし、建設維持費の削減と環境負荷の低減を図る対応がなされるようになりました。 つまり、ごみ量を与えられたものとしてこれを処理する施設を整備するという従来のサプライサイドマネジメントから、ごみ排出者サイドに働きかけて発生抑制や分別を強化することにより処理施設を縮小して処理費や環境負荷を低減させる新たなデマンドサイドマネジメントへと政策の舵取りが切り替わったのです。
デマンドサイド重視の施策として、多くの地方自治体が注力したのは啓発事業でした。 市民に対してごみの分別や減量に関心を持ってもらえるように、広報紙、ホームページ、SNS、環境イベント、出前講座などさまざまな機会を捉えて啓発事業に取り組んできました。
啓発事業はごみの減量情報を市民に伝達するうえで一定の効果が期待できます。しかし、啓発事業だけでは、ごみ減量に関心のない人たちにメッセージを伝達できません。啓発冊子などを配布しても読んでもらえない、環境イベントにも参加してもらえないといった限界に直面します。
そこで啓発と併せて、家庭ごみ有料化を実施すると、ごみ出しのコストが可視化されることから、ごみの減量に関心を持たざるを得なくなり、ごみを「自分ごと」と受け止めてもらえるようになります。 減量の意識が高まれば、減量の方法を伝達する啓発への関心が強まることも期待できます。 こうした「自分ごと」への意識変化が有料化の最大の利点です。
ごみの「自分ごと化」を通じてごみ減量や分別適正化が促進されれば、処理施設の安定的な運用、ごみ処理費の削減、環境負荷の低減がもたらされます。 デマンドサイドマネジメントが重視される時代にあって、ごみ有料化を啓発と併用し、相乗的な減量効果の実を上げることが望まれます。
------- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 第29回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
<2> 【レポート】 水辺のごみ調査からみるペットボトルの使用削減と散乱対策を
<3> 地域からの報告 ごみ・環境ビジョン21 副代表 江川美穂子さんからの報告
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■ <1>第29回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
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<第29回プラスチック削減オンライン連続セミナー>
倉阪先生は東京大学経済学部経済学科卒業後、87年に環境庁に入庁。温暖化や循環型社会に関する政策、環境基本法、環境影響評価法などの施策に関わり、98年から千葉大学で環境経済論、環境政策論、合意形成論などを教えて来られました。 「循環型社会」という言葉は、1990年7月に倉阪先生が最初に使われたとのこと。35年経って、循環型社会にまだまだ近づいていませんが、最初の思いと、現状の課題を詳しくお話しいただきます。
主な著書に『環境を守るほど経済は発展する』(朝日新聞社)、『エコロジカルな経済学』(筑摩書房)、『環境政策論』(信山社)、『政策合意形成入門』(勁草書房)、『持続可能性の経済理論』(東洋経済新報社)など。
日時: 2026年 4月 22 日(火 )19:30〜21:00(質疑含)
演題: 『循環型社会への道のり』
講師 倉阪秀史さん (千葉大学 大学院社会科学研究院教授)
詳しくは、下記のちらしをご覧ください
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/sminar260422.pdf
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参加費: 無料
▼ 申込み件名:「第29回プラ削減連続セミナー視聴希望」とし、氏名、所属を明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org までお願いします。
▼ 他にはpeatixも利用します。
今後のセミナー開催継続のためのカンパも申込時に簡単にできます。 https://3r260422.peatix.com より「チケットを申し込む」にて、お申込みください。 多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代)
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■ <2> 【レポート】水辺のごみ調査からみる
■ ペットボトルの使用削減と散乱対策を
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全国川ごみネットワークでは、水辺に散乱している、飲料ペットボトル・レジ袋・カップ型飲料容器の個数を調査し、報告いただく「水辺のごみ見っけ!」(全国水辺のごみ調査)を実施し、2025年の調査結果がまとまりました。
10年目を迎えた本調査は、年々調査件数が増え、2025年は40都道府県で合計992件の調査報告がありました。4年前からは国土交通省の全国の一級水系の河川事務所でも調査協力いただいています。
■レジ袋は下げ止まり
最近の傾向として興味深いことは、レジ袋の枚数です。皆さまから報告いただいた合計値は、2025年は5,756枚。2020年の全国的な有料化以降は減少傾向となり有料化の効果が表れました。しかしそれも下げ止まりのようで、さらなる対策を進めないとならない時期かもしれません。
■飲料ペットボトルは増加傾向
2025年の調査本数は32,339本。調査件数の増加に伴っての本数増加でもありますが、国内の飲料ペットボトルの生産本数が増加を続けていることも無視できません。PETボトルリサイクル推進協議会の統計データによると、2020年→2024年の5年間の各年のPETボトル出荷量は、217億本→234億本→241億本→267億本→275億本と2割以上増加しています。
■ペットボトルの使用削減と散乱対策を!
「PETボトルリサイクル年次報告書2025」によると、PETボトルのリサイクル率は毎年85%以上を維持。資源回収量とごみ回収量を合わせると、指定PETボトル販売量のほぼ100%となるとのことです。 「水辺のごみ見っけ!」で調査されたペットボトルは河川だけで30,656本です。国内河川のわずか0.2%程度で調査された結果です。これより国内河川に約1,500万本のペットボトルが散乱していると推計されます!ほぼ100%回収されているというデータに甘んじずに、大量生産・大量消費され続けているペットボトルの使用削減と散乱対策をさらにすすめなくてはなりません。
(運営委員/全国川ごみネットワーク 伊藤浩子)
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■ <3> 地域からの報告
■ ごみ・環境ビジョン21 副代表 江川美穂子さんからの報告
■ < 3R政策地域研究会 in 東京多摩 >
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23区の西側に位置する多摩地域は、30自治体(26市・3町・1村)で構成され、420万人を超える人々が暮らしています。
ごみ・環境ビジョン21は、30年前に多摩地域のごみの最終処分場建設を巡って紛争化した現状を打開するために市民が結集し、「21世紀のごみを変える!」と題したフォーラムを開催したことをきっかけに、「ごみ問題を、物の生産から廃棄までを視野において考え活動するグループをつくろう」と、“ごみを作らない、燃やさない、埋め立てない”をミッションとして準備会を経て1998年5月に結成しました。
以来、ごみに特化して活動をしてまいりましたが、今年度末をもちまして解散することになりました。
3R全国ネットの皆様とはこの間、連携して活動を続けてこられたことに、心から感謝いたします。
これまでの活動はホームページで2029年3月まで閲覧ができます。 https://gomikan21.com/
隔月で発行してきた情報紙『ごみっと・SUN』は来月発行の号が最終号ですが、バックナンバーを全号公開していますので、よかったらご覧ください。
https://gomikan21.com/gomitto.html (2017年〜2026年) https://gomikan21.com/npo/sun/sun-top-1.html (2001年〜2017年)
なお、多摩地域では小平市の市民団体「小平・環境の会」が、人工芝問題について問題提起し、これまで署名活動や請願、講演会など精力的に活動されています
。
https://tom2rd.sakura.ne.jp/kodairakankyonokai/
人工芝問題は全国規模でマイクロプラスチックの発生を増大させる大問題であり、今後も注視してアクションを続けていく必要があります。 ごみ問題には解決というものがあるのでしょうか。 団体は解散しても、足元から考え、地道に実践あるのみですね! 全国の皆さま、ありがとうございました。
------------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------ ● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2026年3月12日(木)19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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