「メールニュース」 バックナンバー
■ 第282号(2026年1月21日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 282号 2026 年 1 月 21日
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慎んで初春のお慶びを申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
世界は「サーキュラーエコノミー(循環型経済)捨てない経済」へと、「循環経済法」を制定したフランスなど欧州を中心に、舵を切っています。 企業は、物を売って終わりのビジネスモデルから、容器を回収して中身だけを売る、あるいは製品を長く使い続けるしくみへの移行が進んでいます。
日本もリサイクル重視からの転換期
日本はこれまで、3R重視といいながら、リデュース・リユースが弱くリサイクルを中心に進めてきています。「リサイクル」には膨大なエネルギーがかかりますが、リユースびんは、洗浄してそのまま使うため、リサイクルに比べてCO2排出量やエネルギー消費を大幅に抑えられ、地球温暖化防止に大きく貢献しています。
近年やっと、プラスチック資源循環促進法(2022年施行)などにより、リサイクルよりも上位の「リデュース・リユース」への責任を、企業に求める声が強まっています。事例を二つ紹介しましょう。
<ホッピービバレッジ>
日本の飲料メーカーであるホッパービレッジでは、創業以来一貫してリユースびんを使用しています。消費者は安く飲め、飲食店・酒販店は回収による繋がりを維持し、メーカーは資源を大切に使うという「三方よし」の精神で、地域社会に根ざしたエコシステムが完成しています。
<びん再使用ネットワーク>
パルシステム連合会、グリーンコープ連合会、生活クラブ連合会、東都生協、コープ自然派事業連合の5生協がネットワークし、規格を統一したびんリユース(Rびん)に取り組んでおり、自主回収しています(1994年に設立・300万世帯)。 生協は、物流網があり、商品を届けるついでに空きびんを回収する「バックハウル(帰り荷)」の仕組みができているため、消費者がわざわざ店舗に運ぶ負担がなく、回収率も高くなります。クローズドな仕組みの中であれば、「規格びん」としての容器の統一がしやすく、洗浄・再充填のコストを抑えることができる利点があります。
新しい年、さらなる「リデュース・リユース」の促進を
リユースびんは、単なるリサイクル以上に「資源を使い捨てない」という意識を育むシンボルでもあります。 サーキュラーエコノミーに取り組む企業や生協がその先駆者となる意義は非常に大きいです。 全国生協で「同じ形状のびん」をもっと採用し、広域回収、近隣洗浄モデルを確立すれば、回収したびんを最寄りの洗浄工場へ運ぶだけで済み、輸送コストを劇的に下げられます。
単独の企業や生協では洗浄設備の維持が難しいところ、複数の地域事業者や生協が共同で使える「高度洗浄センター」を戦略的に配置し、共同の力によって再使用システムの効率化を推進して行く必要があると思います。加えて、「超軽量リユースびん」へのさらなる技術開発も求められます。
国には、「脱炭素先行地域」への助成金や、環境省の「資源循環推進」のための補助金などによる支援を期待します。
(運営委員長 中井八千代)
------- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 【レポート】使い捨てペットボトルの水に潜む「見えない健康リスク」
<2> 地域からの報告
特定非営利活動法人スペースふう 副理事長 長池伸子さんからの報告
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■ <1> 【レポート】
■ い捨てペットボトルの水に潜む「見えない健康リスク」
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環境科学・化学分野で非常に信頼性の高い国際学術誌に掲載されたレビュー論文を紹介します。
■ 身近なペットボトルが抱える新たな課題
ペットボトル入りの水は手軽で安全な印象がありますが、近年、その中に含まれるナノ・マイクロプラスチックが、人の健康に影響を与える可能性が指摘されています。マイクロプラスチック(1μm〜5mm)やナノプラスチック(1μm未満)は、プラスチックが劣化・破砕することで生じ、環境中に広く存在しています。
■ 年間どれほど体内に取り込んでいるのか
141本以上の科学論文を分析した本レビューでは、人は年間約3万9千〜5万2千個のマイクロプラスチックを摂取していると推定されています。特に飲料水をペットボトルに頼る人は、水道水を主に飲む人と比べて、年間最大9万個多く摂取する可能性があると報告されています。
■ 体内で何が起こるのか
ナノ・マイクロプラスチックは、飲食や吸入によって体内に入り、粒子が小さいほど腸から血液やリンパ系へ移行しやすくなります。ナノサイズの粒子は、脳を守る血液脳関門や胎盤を一部通過する可能性も示されています。体内に入った粒子は、消化器系を中心に複数の臓器へ影響を及ぼすと考えられています。
■ 指摘されている慢性的健康影響
論文では、ナノ・マイクロプラスチックへの長期曝露が、消化器の炎症、免疫機能の乱れ、ホルモンバランスの異常、生殖機能への影響、神経毒性、がんリスクなどと関連する可能性が示されています。さらに、肥満や糖尿病などの代謝異常との関連も報告されています。ただし、研究はまだ限定的で、科学的理解には課題が残っています。
■ 3Rと私たちの選択
このレビューは、さらなる研究と情報共有の重要性に加え、使い捨てペットボトル削減に向けた規制と行動変容の必要性を強調しています。環境保護だけでなく、自分自身の健康を守る視点からも、マイボトルの利用や水道水の活用など、「リデュース」を意識した選択が、今あらためて求められていると言えるでしょう。
(運営委員 小寺正明)
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■ <2> 地域からの報告
■ 特定非営利活動法人スペースふう 副理事長 長池伸子さんからの報告
■ < 3R政策地域研究会 in 山梨 >
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スペースふうでは、2025年度(4月〜12月現在)において、「ごみゼロ」「使い捨てごみの削減」を目指す260件以上のイベント・行事等にリユース食器を貸し出しました。地域の町内会といった小規模行事から自治体・民間の大きなイベントまで幅広く、長年リユース食器を利用して定着しているイベントもあれば、初めてリユース食器をトライするイベント等様々で、関係者の皆様とやりとりをする度に多くの学びをいただいております。 その学びの中で近年特に強く感じるのは、リユース食器の利用がごみ削減(環境面)はもちろんのこと、「人と人をつなぐ」「楽しみながらイベントのしくみを構築する」ウェルビーイング(Well-being、地域幸福度)の観点からも貢献していることです。 ウェルビーイングを指標とする自治体の政策が増えている現在、リユース食器が環境対策としても地域幸福度としても役割を担うことで普及が広がることを願っております。 (活動の様子は以下のSNSにて発信しております。ぜひチェックをお願いします) 公式サイト https://www.spacefuu.net/ インスタグラム https://www.instagram.com/spacefuu/ Facebook https://www.facebook.com/spacefuu/ Tiktok https://www.tiktok.com/@spacefuu
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2025年2月3日(火)19:30〜21:00・ ZOOM会議
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
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