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「メールニュース」 バックナンバー

第278号(2025年9月21日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 278号   2025 年 9 月 21日

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<ごみ問題の視点からSNSについて考える>

 先の参議院選挙でも影響が注目され、新たなメディアとしてSNS(Social Networking Service)が何かと話題になっています。最近、その代表例であるX(旧Twitter)にごみ分別に関する投稿があり、約6万人が共有・反応しています。SNSに馴染みでない方も多いと思うので、以下に実際の投稿例を紹介します。(原文のまま、個人情報は伏せておきます。)

「今、ハンガリーに来ています! ゴミの分別はしません。 ゴミの分別は日本だけだとわかりました。 何で分別しないのか、日本の技術で作られた焼却炉がハンガリーにあって全て燃やしています。高温800℃から1200℃の高温になる焼却炉は全て燃えます! 日本の焼却炉も同じく燃やしています。 ゴミ分別はビジネス!」

 もちろん、この投稿には間違いがあります。ハンガリーでごみ分別をしていることはネット検索すれば確認できるし、ごみ分別は欧米や途上国でも実施されており、日本だけということはありません。当然それを指摘し反論するリポスト(共有投稿)もありますが、一方で多くの賛同する意見やごみ分別に関する批判的意見が多数リポストされています(9/17現在で「いいね」4.8万件、リポスト1万件)。以下に代表例を紹介します。

・旧型焼却炉はプラごみの高温燃焼に耐えられないのでプラごみを分別する意味があったが、新型の高温焼却炉では分別の必要はなくなった。
しかし分別は一度浸透した習慣と利権がらみで廃止できない状態にある。
・生ごみだけでは燃焼しにくいので、燃料も混ぜている。無料レジ袋をやめたのも一因。
・分別して出しても、収集車の担当者から全て一緒に燃やしていると聞いて呆れている。
・自治体によって分別ルールが違う時点でおかしい。有料ごみ袋も利権が絡んでいる。
・うちの自治体は分別なしだが、何も問題は起きていない。日本でもやろうと思えばできる。
・ごみ分別しているが、燃やすごみだけだと高温で燃えないので油を入れているらしい。ペットボトルやプラごみも混ぜて燃やす方がよいのでは
ないか。
・一部の自治体では燃やすだけでなくサーマルリサイクルで熱回収や発電もしており、プラごみは一括して燃やす方が合理的だ。
・日本の細かい分別に国民も戸惑っているので、在日外国人には対応できるはずがない。
・日本の焼却技術は世界一なので全て燃やすごみでよく、ごみ分別はもはや必要ない。
・東京都は焼却炉が高温型に更新されてプラごみの分別がなくなったが、その後「プラ新法」の施行で再び分別するようになってしまったのが現状。

 これらの意見には明らかに誤認や認識不足があります。例えば、焼却すれば焼却灰が発生し、その埋め立て処分場は逼迫状態にあること。プラごみを分別すれば高温焼却する必要がなく、水分を除去すれば助燃剤が必要なのは点火時のみ。分別は手段であり、目的はごみの減量化であること。
何でも焼却すれば大量消費・大量廃棄を加速し、資源の浪費と環境汚染(マイクロプラスチック汚染等)が進行すること。リサイクルよりも2Rの優先とEPRの徹底でごみの発生自体を減らす必要があること。環境ビジネスが全て利権とは言えないこと、等々。

 しかし問題は、このような不適切な情報があっという間にSNSを介して拡散してしまう現実です。今回の投稿者の中に市民団体はなく、全てが個人であり、その多くは新聞も読まずテレビも見ない、情報源はSNSに依存する世代であると思われます。このままでは、ごみ問題でも市民の間に誤解と分断が広がる恐れがあります。

 SNSには情報が偏る問題(フィルターバブル、エコーチェンバー)がありますが、それはリテラシー(情報を正しく判別する能力)で解決すべきものであり、むしろ適切に使えば拡散による啓発効果は絶大です。

 ごみ問題の的確な情報はこの種の世代にも広く提供する必要があり、ごみ問題に取り組む市民団体もSNSでの積極的な情報発信をすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
(政策委員・益子友幸)

 ------- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------

巻頭言
<1> 第28回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
<2>【レポート】 市販の生理用ナプキンの安全性評価
<3> 地域からの報告 認定NPO環境市民・堀孝弘さんからの報告

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■  <1>第28回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!

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<第28回プラスチック削減オンライン連続セミナー>

 近年深刻な問題となっている海や川のプラスチック汚染について、内陸部からのごみの発生抑制の観点から取り組むとともに、京都・保津川をフィールドに筏流しの復活や天然鮎の復活、内水面漁業の振興など川の文化の再生と伝承に取り組んでおられる原田先生をお招きし、国内外の脱プラスチックの最新情報等について詳しくお話いただきます。

日時: 2025年 11月 11 日(火 )19:30〜21:00(質疑含)
演題: 『プラスチック汚染に立ち向かう脱プラスチック、そしてサーキュラーエコノミーへ』
講師 原田 禎夫さん(同志社大学経済学部 准教授)           』
詳しくは、下記のちらしをご覧ください↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar251111.pdf
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参加費: 無料
▼ 申込み件名:「第28回プラ削減連続セミナー視聴希望」とし、氏名、所属を明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org までお願いします。

▼ 他には今年度からpeatixも利用します。
今後のセミナー開催継続のためのカンパも申込時に簡単にできます。是非ご利用ください。
https://3r251111.peatix.com/ より「チケットを申し込む」にて、お申込みください(初回のみ登録が必要ですが
2回目以降は簡単になります)。

多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代) 

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■  <2>【 レポート】 市販の生理用ナプキンの安全性評価
■    ―細胞毒性、揮発性有機化合物(VOC)、
■             およびマイクロプラスチック放出―
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市販の生理用ナプキンの安全性評価
―細胞毒性、揮発性有機化合物(VOC)、およびマイクロプラスチック放出―

高い信頼性のある論文誌に掲載されたハワイ大学と韓国の大学の研究者の論文を紹介します。

■調査の目的
この研究では、市販されている29種類の生理用ナプキンについて、以下の3つの観点から安全性を評価しました:
1.ナプキンから空気中に放出される化学物質(揮発性有機化合物=VOC)の種類と量
2.ナプキンから出る微細なプラスチック(マイクロプラスチック)の数と素材
3.ナプキンの成分が細胞に与える影響(細胞毒性)
さらに、これらの物質が使用者の健康にどの程度影響するかを、モデルを使って推定しました。

■調査方法の概要
• VOCの測定:ガスクロマトグラフィー-質量分析法という精密な機器を使って、ナプキンから放出される10種類のVOCを調べました。
•マイクロプラスチックの定量:ナプキンを水に浸して、そこから出てくる微細なプラスチック粒子を数えました。
•細胞毒性試験:哺乳類の培養細胞を使い、ナプキンの抽出液にさらす方法と、ナプキンを直接接触させる方法の両方で、細胞の生存率を測定しました。
•曝露モデル:実際の使用状況を想定し、ナプキンから放出されるトルエンの量が健康基準を超えるかどうかを評価しました。

■主な結果
•VOC(揮発性有機化合物)
検出されたVOCは「トルエン」のみで、29製品中28製品(約97%)から検出されました。量は1枚あたり0.04?2.79マイクログラムで、健康基準   (カリフォルニア州労働安全衛生局の許容曝露限界:37 mg/m³)を大きく下回っていました。
•マイクロプラスチックの放出
すべての製品からポリプロピレン製のマイクロプラスチックが検出され、1枚あたり6?115粒子の範囲でした。現在、マイクロプラスチックの
曝露に関する明確な安全基準は存在していません。
•細胞毒性(細胞への影響)
多くの製品で、細胞の生存率が中程度に低下しました。具体的には、対照群と比べて中央値で39%の減少が見られました。これは、ナプキンから
何らかの生物活性物質(細胞に影響を与える成分)が溶け出している可能性を示唆しています。
一方で、細胞代謝に影響を与えなかった4製品は、いずれも表面に「オーガニックコットン」の表示がありました。

■考察と提言
•トルエンの量は健康基準を下回っており、現時点ではVOCによる健康リスクは低いと考えられます。
•しかし、マイクロプラスチックの放出や細胞毒性の結果からは、長期間の使用による影響についてさらなる調査が必要です。
•特に、肌に密着する製品であることから、成分の透明性を高めることが重要です。
•製品表示において、使用素材や化学成分についての明確な情報提供が求められます。
(運営委員 小寺正明)

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■ <3> 地域からの報告  認定NPO環境市民 堀孝弘さんからの報告
■         < 3R政策地域研究会 in 京都>

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<認定NPO環境市民からの報告>
近年、市民・消費者(学生含む)による環境活動が弱くなっていると思いませんか。もちろん、分別・リサイクルや地域清掃など、とても大切な活動ですし、定着している地域も多いと思います。ただ、小売事業者や生産者にインパクトを与えることができ、多くの人を巻き込むことができる活動が少なくなっていると思います。

そのような思いで始めた「お店のプラスチック調査」は、このネットワークからも多くの参加を得ることができ、昨年は1,300店以上の店舗(スーパーマーケットだけで1,180店)の調査データを集めることができました。結果、日本のスーパーマーケットの青果物売り場の無包装率として12.5%というデータを得、プラ包装の多い実態を明らかにしました。結果の詳細について、NPO法人環境市民のサイトで報告していますので、どうぞご覧ください。

さて、今年も「お店のプラスチック調査2025」を行います(12月15日まで)。今年は調査店舗数より、より多くの人に参加してもらうことを課題とし、店頭での調査項目は1つに絞ります。プラ包装を減らすには、多くの一般市民・消費者の理解が必要です。調査への参加によって、あらためて店頭のプラ包装を見て、どのように感じるか、その「思い」を募りたいのです。時間はかかりますが、「プラ包装、減らした方がいいね!」と思う人を増やしていきたいと思います。

昨年までの調査に参加された人にはぜひ今年もご参加ください。あわせて、まわりの人たちへの呼びかけにもご協力ください。
環境問題への関心があまりない人にもぜひ参加してもらいたいと思っています。皆さんのグループの仲間増やしにも利活用してください。
調査票はこちらから、https://forms.gle/pM7htVvRnp3DUziS7
お問い合わせはこちらthori0420@gmail.com(堀)まで。

------------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------

● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2025年9月25日()19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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