「メールニュース」 バックナンバー
■ 第275号(2025年6月19日発行)
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆* ☆ * ☆ * ☆
容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 275号 2025 年 6 月 19 日
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆
国民の主食であるコメをどうするか。「令和の米騒動」は我が国の食料生産体制の脆弱さをあらわにしたが、生産者・消費者の立場を越え、考える必要がある国民的課題である。今のコメの平均価格は5`4,200円前後、昨年は2,000円前後で販売されていたので、価格は倍増だ。ちなみに5`2,000円のコメは、お茶碗一杯だと27円、4,200円だと57円になるがこの価格が高いのか、安いのか。
米農家の収入はどうか。生産者米価は通常、1俵(玄米60`)単位で表すのだが、一般消費者からは実感が湧きにくいので、5`単位で表してみた。昨年までは、5`1,000円〜1,250円で推移していた生産者米価。それが、令和6年産では、相対取引価格(JAの手数料を含む)は大幅に上がり、5`1,932円になった。
私は約1.8ha(100m×180m)を栽培する中規模農家だが、米生産農家の経営状況を私の農業経営で試算してみた。生産者米価が5`1,000円の場合、順調にいくと、玄米で10a当たり8俵(480`)の収量が見込めるので、収入は10a当たり96,000円。対する経費は、肥料や農機具の減価償却など10a当たり総額95,000円ほど。差し引き10a当たり1000円、1.8haで1.8万円の所得しか得られない。
田んぼの荒起こしや代掻きから収穫まで、米の栽培に要する期間が約5カ月なので、家族を含む月当たりの労賃は3600円、米生産農家の時給が10円と言われるのも頷ける。それを反映してか、米農家の若い後継者はほとんどいなくなり、平均年齢は68.9歳、70歳以上が6割以上を占めるという。まさに米農家は絶滅危惧種である。
令和6年の生産者米価は5`1,800円程度に上がり、所得は10a当たり約7万8千円、1.8haで約140万円となり、月当りの労賃は約28万円になった。ただ、コメの生産は猛暑の中での過酷な作業が多く、典型的な3Kの仕事である。しかも生産資材や農業機械は年々値上がりしており、加えて近年の気候変動の影響による高温や病害虫によるリスクも大きく、とても魅力的な仕事だとは言えない。また、経営規模が大きくなるほど、「倒産」のリスクを背負うことになる。
コメは安い方が良い、外国から輸入すれば良いとの主張もあるが、彼らは生産現場の状況を全く理解していない。水田はコメの生産だけではなく、洪水の緩和や地域環境の保全など多面的機能を持つ。もし、水田が放置され荒れ放題になれば、主食であるコメの自給が出来なくなるばかりか、農村環境は著しく悪化して住む人はいなくなるだろう。水田が放棄され、コメが自給できなくなると、非常時に困るのは間違いなく消費者である。
コメの持続的な再生産体制を維持しつつ、国民の主食であるコメを安定的に消費者に供給するためにはどうするのか、そろそろ結論を出さないと、気候変動と同じく後戻りできなくなる。
(政策委員 境公雄)
------- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 第26回・第27回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
<2>【レポート】マイクロプラスチックが光合成を止める:世界の食料生産に迫る新たな脅威
<3> 地域からの報告 スペースふう事務局長 長池伸子さんからの報告
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <1>第26回・第27回プラスチック削減
■ オンライン連続セミナーにご参加ください!
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
<まだ若干の余裕がありますので、ぜひご参加ください。>
<第26回プラスチック>削減オンライン連続セミナー>
ちらしの写真は、長崎県五島列島福江島の海岸漂着ごみ。ここで20年近く研究して来られた清野先生ですが、海洋ごみの状況は全然改善せず、協力者の住民も高齢化してきて、体力気力が減退し始めているのが実情とのこと。
海洋ごみを広い視野で捉え、解決に向けた鋭く迫るお話をお聞きします。
日時: 2025年6月26日(木)19:30〜21:00(質疑含)
演題: 『海洋ごみに向き合う国境地域における政策、国内連携、国際的合意形成』
講師: 清野 聡子さん(九州大学大学院工学研究院 准教授)
詳しくは下記のちらしをご覧ください↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar250626.pdf
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
参加費: 無料
▼ 申込み件名:「第26回プラ削減連続セミナー視聴希望」とし、氏名、所属を明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org までお願いします。
▼ 他には今年度からpeatixも利用します。
今後のセミナー開催継続のためのカンパも申込時に簡単にできます。是非ご利用ください。
https://3r250626.peatix.com/ より「チケットを申し込む」にて、お申込みください(初回のみ登録が必要ですが2回目以降は簡単になります)。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<第27回プラスチック削減オンライン連続セミナー>
弁護士として47年のキャリアを持ち、 環境法研究会代表幹事も務める中下 裕子 さん。「有害化学物質から子どもを守るネットワーク (子どもケミネット)」を立ち上げ、国際プラスチック条約に有害化学物質規制を盛り込もう!と活躍中です。
日時: 2025年 9月 4 日(木 )19:30〜21:00(質疑含)
演題: 『プラスチック条約の課題』
講師: 中下裕子さん(ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議代表)
詳しくは、下記のちらしをご覧ください↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar250904.pdf
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
参加費: 無料
▼ 申込み件名:「第27回プラ削減連続セミナー視聴希望」とし、氏名、所属を明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org までお願いします。
▼ 他には今年度からpeatixも利用します。
今後のセミナー開催継続のためのカンパも申込時に簡単にできます。是非ご利用ください。
https://3r250904.peatix.com/ より「チケットを申し込む」にて、お申込みください(初回のみ登録が必要ですが
2回目以降は簡単になります)。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <2>【 レポート】マイクロプラスチックが光合成を止める:
■ 世界の食料生産に迫る新たな脅威
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アメリカ合衆国科学アカデミー(NAS)が発行している世界的に非常に権威のある査読付きの学術雑誌PNASに掲載された論文を紹介します。
■ 研究の目的と意義
この研究は、マイクロプラスチック(5mm以下のプラスチックの粒)が地球上の植物や藻類にどのような影響を与え、ひいては私たちの食料供給にどれだけ影響するかを、世界規模で調べたものです。
研究者たちは3,286件の観察データを使って、マイクロプラスチックがさまざまな自然環境で植物の光合成
(植物が光を使って成長するための重要な仕組み)をどれほど妨げているかを分析しました。
■ 主な結果と影響
その結果、以下のことがわかりました。
•陸の植物や海・川の藻類では、光合成が7〜12%も減ってしまう可能性があることがわかりました。
•光合成の低下により、世界の農作物の年間生産量が約1億トンから最大で3億6千万トン、水産物では年間
約1億5千万トンから34億2千万トンの炭素に相当する正味一次生産量も減ってしまうと推定されています。
•光合成を行う生き物の中にある「クロロフィル」(光を吸収してエネルギーに変える物質)も、11〜13%ほど
減ってしまう可能性があります。
■ 対策の可能性
ただし、環境中に存在するマイクロプラスチックを世界全体で13%ほど減らすことができれば、次のような
効果が見込めます:
•光合成の損失を約30%減らすことができる
•農作物の生産の世界的な損失を年間で約22百万トンから最大で116百万トン、水産物では約0.3百万トンから
7百万トン減らすことができる
■ 結論
この研究から、マイクロプラスチックが植物の成長に悪影響を与え、それが食料不足につながる可能性があることが明らかになりました。そして、プラスチックを減らすことが、世界の食料を守るためにも非常に重要であるということがわかりました。
今後のプラスチック対策は、環境のためだけでなく、人間の食生活や安全のためにも早急に取り組むべき課題です。なお、今後は現場観測や長期的な研究の蓄積が不可欠です。
(運営委員 小寺正明)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <3> 地域からの報告 スペースふう事務局長 長池伸子さんからの報告
■ < 3R政策地域研究会 in 山梨>
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◆リユース食器を使うイベントに足を運ぼう!
スペースふうでは、リユース食器をはじめて利用しようと検討しているイベント関係者の方とお話する機会があった際、リユース食器を使うイベントに足を運ぶことをお勧めしています。ネット越しにキャッチするリユース食器の情報からは得られない、リアルな工夫や苦労が山ほどあるからです(イベント規模やイベントの種類、運営体制等によってかなり多様)。
◆山梨の地ビールイベントでリユース食器を使ってください♪
10年以上前から夏に開催している「地ビールフェスト甲府」(主催:地麦酒祭甲府実行委員会)では、第一回よりリユース食器を使い、使い捨てごみの排出量及びごみ処理費用を大幅に削減しています。このイベントではスペースふうメンバーがリユース食器の運営(使われた食器の回収や売店対応)を担っています。
リユース食器の導入を検討している関係者の方々には、ぜひ一度山梨の美味しい地ビールを飲みながらリユース食器に盛り付けられた地フードをお楽しみください、と不埒なお誘いをしています。これまで関東近郊だけでなく、関西エリアや東北エリアからも視察がてら来訪くださいました。
会場は老若男女関わらず酔っ払いさんたちがひしめきあっているのですが、食器の返却やごみの分別を当たり前のように行う姿に、視察に来てくださった皆様、大変驚かれます。「環境のため」というよりも、イベント会場が「リユースが当たり前」の環境になっており、行動経済学的には「ザイオンス効果」が生じているのです。他の酔っ払いさんたちがリユース食器の返却やごみの分別を当たり前に行う姿を何回も見聞きすることによって、めんどくさいなと思った人たちも当たり前になっていくのです。
ぜひ「リユース食器」を言い訳に、お楽しみいただければ幸いです。
◆昨年の様子
https://www.facebook.com/share/p/1Ed9rcJ6zE/
◆地ビールフェスト甲府
開催期間:2025年7月25日(金)〜8月3日(日)
会場:甲府駅北口よっちゃばれ広場 https://sannichiybs.info/beer/
認定NPO法人スペースふう https://www.spacefuu.net
------------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2025年6月27日(金)19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆
容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆
