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「メールニュース」 バックナンバー

第254号(2023年9月19日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 254号   2023 年 9 月 19 日

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 EPR(拡大生産者責任)政策を強化しているフランス政府は、2023年4月、使い捨てプラスチック包装のリデュース、リユース、リサイクルの3Rに関する国家戦略を採択する政令(デクレ)を公布し、翌日発効しました。

 これに先立つことの2015年、EUでは、循環経済(CE)パッケージを策定し、2018年に新たなプラスチック戦略を策定。2019年には使い捨てプラスチック指令を制定しました。

 こうした流れを:踏まえて、フランス政府は2020年に「循環経済法」を制定しました。これにより、2027年までに容器包装のリユース率を10%とすることや、2040年までに使い捨てプラスチック製容器包装の市場投入を禁止する目標がかかげられています。

 現在、リユース容器については、びんメーカーや大手スーパーなどの協議が進められており、来年にスタートするテスト運用にはカルフールが強い関心を示しているとのこと。2025年には、スーパーなどの店の規模に合わせ、リユースびんの回収スペース設置の義務化が目指されているそうです。

 2023年5月、パリのイダルゴ市長が、2024年に開催されるパリ五輪を史上初の「使い捨てプラスチックのない大会」にすることを発表しました。大量生産・大量消費の象徴であるペットボトルがどのように扱われるのか、注視したいところです。(山本義美)

---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------

巻頭言
<1> 第十六回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください !
<2> 【レポート】人間の心臓組織からマイクロプラスチックが見つかった   
<3> 地域からの報告 スペースふう事務局長・長池伸子さんからの報告  

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■<1> 第十六回プラスチック削減オンライン連続セミナー にご参加ください!

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 まだ若干の余裕がありますので、ご参加をお待ちしています。

 今回は、田崎智宏さん(国立環境研究所・資源循環社会システム研究室長)をお招きし、「サーキュラーエコノミー時代の拡大生産者責任とは」と題して、最新の情報も含めて講演していただきます。

 田崎さんは2010〜11年にスウェーデン・ルンド大学で拡大生産者責任の研究をされ、2022年4月〜2023年7月世界資源研究所にて社会システム・チェンジの業務に従事。現在は、将来世代のための研究プロジェクトのリーダーを務められています。

日時 : 2023年10月10日(火)講演19:30〜21:00(質疑含む)
演題:『 サーキュラーエコノミー時代の拡大生産者責任とは 』
講師: 田崎智宏さん (国立環境研究所・資源循環社会システム研究室長)

詳しくは下記のちらしをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/16OLseminar.pdf

▼参加費無料
▼申込み件名: 「第十六回プラ削減オンラインセミナー10月10日視聴希望」とし、氏名、所属、TELを明記の上、  
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org 迄

多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代) 

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■  <2>【 レポート】 人間の心臓組織からマイクロプラスチックが見つかった

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 マイクロプラスチックは、5mm以下のプラスチックで、水、大気、食品や人間の胎盤、肺、肝臓、血液から見つかっていましたが、まだ、心臓の組織を調べた研究はありませんでした。中国の研究者たちが北京の病院で心臓の手術の前後で、心臓組織及び静脈血を調べたところ、マイクロプラスチックを見つけました。

 研究者たちは心臓手術中の15人から心臓組織と血液(心膜6個、心外膜脂肪組織6個、心膜脂肪組織11個、心筋3個、左心房付属器5個、術前・術後の静脈血7組)を採取し、レーザー直接赤外化学イメージングシステムと走査型電子顕微鏡を用いて調べました。

 その結果、マイクロプラスチックはすべての組織サンプルに普遍的に存在するわけではなかったのですが、5種類の組織にわたってポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチルなどの9種類のマイクロプラスチックが検出され、最大のものは直径469μmでした。

 また、術前・術後の血液サンプルからも9種類のマイクロプラスチックが検出され、その最大径は184μmでした。血液中のマイクロプラスチックの種類と径の分布は、外科手術後に変化を示しました。

 さらに、左心房付属器、心外膜脂肪組織、心膜脂肪組織におけるポリメタクリル酸メチルの存在は、手術に使用していないプラスチックのため、手術中の偶発的な暴露によるものとは考えられず、心臓手術を受けた患者におけるマイクロプラスチックの存在の直接的な証拠となったと考えています。

 手術がマイクロプラスチックの混入に与える影響と、内臓に混入したマイクロプラスチックが人体に及ぼす潜在的影響について、さらなる研究が必要であるとしています。

(運営委員 小寺正明)

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■  <3> 地域からの報告 スペースふう事務局長・長池伸子さんからの報告
■            <3R政策地域研究会in山梨> 

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■イベント関係者の皆様とともに20年

 山梨県内の小さな町でリユース食器レンタル事業をスタートさせて早20年。スペースふうは試行錯誤を繰り返しながら、レンタルのしくみを考案し、在庫数を増やし、全国にリユース食器を貸し出す運営体制を築いてきました。と同時に、イベント関係者の皆様からいただいた声をきっかけに、少しずつ見直しを行いながら私たちスタッフも経験を重ねてきました。

■リユース食器の導入時に最も重要&肝となるポイントは?

 「どれくらいの個数を借りたらいいでしょうか?」等、これからリユース食器を導入しようと検討している担当者から様々な質問をいただきます。イベントの規模、条件や主旨によって異なることを前提に、イベント事例を紹介しながら、まずは出店者さんと情報共有し、理解してもらった上で必要な食器数をレンタルしてくださいとお伝えしています(おそらくココが最も重要なのでは!)。 また、会場内のエコステーションの配置、POP等の掲示、アナウンスでの呼びかけ等具体的な内容を紹介しながら、導入した時のイメージができるようにお伝えしています。

■リユース食器の運営はぜひチームで!

 初めてリユース食器を導入するイベント担当者とのやりとりから、運営体制が十分とは言えない中で孤軍奮闘されている状況が見えてくる場合があります。「使い捨て容器を減らすためにリユース食器を使おう」「SDGsイベントだ」意義は十分理解されていても、運営体制が築けていなければ、想像以上に手間と費用がかかった、と担当者が孤立し疲弊してしまう結果になってしまいます。リユース食器がイベントで使われ定着するためにも、運営しやすいチームをつくることが重要です。

 参考になるイベントが東に西にたくさん開催されていますので、ぜひ視察して自分たちのイベントに活かしてほしいですね。

スペースふう https://www.spacefuu.net

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● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2023年10月24日(火) 19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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