Home > 3R全国ネットについてメールニュース> バックナンバー

「メールニュース」 バックナンバー

第223号(2021年2月15日発行)

  

☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆* ☆ * ☆ * ☆

   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 223号   2021 年 2 月 15 日

☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ 

 昨年7月から施行されたレジ袋の有料化では、カゴパクやロールプラ消
費増、レジハラ等の問題が報道されましたが、レジ袋辞退率は環境省の
調査でも7割になったということで、それなりの効果は出ているようです。
  一方で先日、衣料品全国チェーンSの店で買い物をしたところ、レジ袋
を無料で提供されました。調べてみたらバイオマス素材を25%使っている
とのことで、有料化の対象外(例外措置)があったことを思い出しました。

 同チェーンではレジ袋を店頭に戻せば1円で引き取り、リサイクルもする
とのことです。しかしそのような客がいるでしょうか。店内の客はみな平然
と無料のレジ袋を受け取っていました。これではレジ袋の削減にはならず、
有料化の本来の目的から外れると思います。レジ袋の有料化はプラごみ
削減の一環であることを再確認する必要があります。

 コロナ禍で使い捨てプラ容器が増大したとの報告もあります。事実、全
国的に自治体の回収するプラごみが1割近く増えているとのこと。それは
自粛生活の中でテイクアウトやデリバリーが増えたためですが、プラ容器
の方が衛生的で感染対策になるとの意見があるようです。しかし、コロナ
ウイルスは紙よりもプラ表面で2?3倍長く生きることが報告されているの
で、使い捨て捨てプラ容器が特に衛生的とは言えません。

 一方、岡山県真庭市のようにテイクアウトにマイ容器やリユース容器を活
用している自治体もあります。台湾のコンビニでは、リユースコップやリユー
ス容器(デポジット制)が実証試験で導入されているとのこと。これらが日本
でも普及して欲しいところです。

 そんな中で最近、国会の飲料水が水差しからペットボトルに替えられたと
のこと。コロナ対策だそうですが、国の減プラ政策に逆行しています。これ
を機に国会議員にもマイボトル持参を奨励すれば良いのではないでしょう
か。既に実践している議員もいますので。

 マイクロプラスチック(MP)の問題は今や海洋汚染のみならず、大気や水、
植物にまで波及しています。水道水のMP汚染が海外で問題になった時、
日本の水道水は問題ないと思われていましたが、その後の調査(千葉工業
大学等)で国内の水道水にもMPが混入していることが明らかになりました。
しかも、その混入経路として水源だけでなく、浄化後の配水施設で使われ
ているプラスチックの劣化による可能性も指摘されています。

 今すぐ人体に実害はないとしても、このままではあらゆる生活環境にMP
汚染が進行する恐れがあります。改めてこの現状を直視し、何でもプラスチ
ックに依存する社会やライフスタイルを見直す必要があると思います。

(政策委員 益子友幸)

----- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 第二回「プラスチック削減」オンライン連続セミナーを開催します!!
<2> 「脱プラスチック戦略推進基本法(NGO案)」 を作成しました! <減プラネット>
<3> 【レポート】 魚類は餌生物を通じてマイクロプラスチックを大量に取り込む
<4> 京都市ごみ減量推進会議・堀さんからの活動報告

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■       

■<1>  第二回 「プラスチック削減」オンライン連続セミナーを開催します!!
■     
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

第一回2・27高田秀重農工大教授のセミナーは、定員(100人)に達しましたの
で、後日YouTubeで配信いたします。
(YouTube視聴申し込み締め切りは、2月26日迄) 

 第二回は、公共経済学、財政学が専門で、生まれ育った京都府亀岡市を流
れる保津川(桂川)を拠点に、川や海のごみ問題に経済学的視点から研究を
進める、原田禎夫先生をお招きします。

 日本初の亀岡市のプラスチック製レジ袋提供禁止条例の制定に、アドバイ
ザーとして尽力されるとともにNPO法人プロジェクト保津川代表理事として、
環境保全や川の歴史・文化の伝承活動に取り組まれています。

第二回 3/16 (火) 19:30〜21:00 原田禎夫 大阪商業大学准教授
「海洋プラスチック汚染に立ち向かうために
 〜脱プラスチック、そして脱炭素社会へ 〜」

詳しくは下記のちらしをご参照ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/210316seminar.pdf
▼参加費無料
▼申込み件名:「第二回プラ削減オンラインセミナー3月16日視聴希望」とし、
氏名、所属、TELを明記の上、  
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org 迄
※申込後、入力いただいたメールアドレスに、お申込みを受け付けた旨と
参加URLをお送りします。
ぜひ多くの皆様のご参加をお待ちしております。

▼次回以降の講座予定 
第三回 4/15 (木) 19:30〜21:00 浅利美鈴 京都大学准教授      
「プラスチックとの持続可能な関係性とは?
 〜多様なステークホルダーとの共創事例〜」   
第四回 5/17(月)19:30〜21:00  梅田靖 東京大学教授     
「サーキュラー・エコノミーによって持続可能な循環型社会に変わる」 

(運営委員長 中井八千代)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■       

■<2> 「脱プラスチック戦略推進基本法(NGO案)」 を作成しました!
■     ー減プラスチック社会を実現するNGOネットワークー

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

政府は2021年1月28日に「今後のプラスチック資源循環施策のあり方につい
て」を示し、第204回通常国会で「プラスチックにかかる資源循環の促進等に
関する法律(仮称)」の成立をめざすとしました。これを受けて、当会も設立か
ら参加している「減プラスチック社会を実現するNGOネットワーク」のメンバー、
及び、賛同23 団体は、G20で合意された2050年までにプラスチックの海洋流
入ゼロに向けて、2030年までに自然環境へのプラスチックの流出ゼロ、及び、
使い捨てプラスチック使用の原則ゼロを実現し、さらに2050年までにプラスチ
ックに依存しない社会を築いていくための戦略を推進するための「脱プラスチ
ック戦略推進基本法(NGO案)」を作成し、発表しました。

詳しい内容は、下記よりご覧ください。

プレスリリース
法案
法案概要

(運営委員長 中井八千代)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■       

■<3> <レポート> 魚類は餌生物を通じてマイクロプラスチックを大量に取り込む
■   〜マイクロプラスチック汚染の食物連鎖を通じた波及効果を解明〜 
■ 北海道大学のプレスリリースより
■   
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 北海道大学大学院環境科学院修士課程の長谷川貴章氏と同北方生物圏フ
ィールド科学センターの仲岡雅裕教授は,魚類が海水中から取り込むマイク
ロプラスチックの量について、水中から直接摂取するよりも、餌生物を介して
摂取する方がはるかに多いことを明らかにしました。
本研究では、肉食性魚類シモフリカジカとその餌生物であるイサザアミ類を用
いて,魚類のマイクロプラスチック摂取における餌生物を介した経路の重要性
について検証しました。

 その結果,シモフリカジカはマイクロプラスチックを含んだイサザアミ類の摂
食により,水中から直接摂取するよりも3〜11倍の量のマイクロプラスチックを
取り込んでいることが判明しました。また,マイクロプラスチックがアミに取り
込まれる過程で細粒化されるため,餌生物を介してカジカ体内に取り込まれ
るマイクロプラスチックは直接取り込むものより粒径が小さくなっていました。

 なお、イサザアミ類は、体長1cmほどで、一見エビのようですが、エビ類には
属さず、アミ類の形態をしていて甲殻類の一種です。日本各地の汽水域、
淡水域に生息しており、アミ類はいろんな魚の稚魚や、小型甲殻類などの
重要なエサ生物となっていて、東京湾にも多くいます。古くから食用とされ、佃
煮、天ぷら、煮物などで食されています。

 シモフリカジカは、北海道周辺沿岸の藻場、岩礁域に生息していて、実験に
利用したのは8cmでしたが、全長30cmにもなるそうで、食用にされています。

(運営委員 小寺正明)  

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■ <4>京都市ごみ減量推進会議・堀孝弘さんからの活動報告
■       <3R政策地域研究会in京都>
■          
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「話のネタ、教材、運営のヒント」 
2020年度は、どこの地域、団体も事業の継続・発展に苦慮されたと思います。
京都市ごみ減量推進会議(ごみ減)も例外ではありません。2019年度には数十
回の市民、学生、子ども、事業者向け講座・学習会を実施してきただけに大きな
ギャップが生まれた年でした。
それでも、ウェブサイトを使い、あずま袋のつくり方動画の作成と配信、企業向
け講座のオンライン配信などを行なっています。  

 まだまだ多くの事業がありますが、みなさんにも活用いただける活動を紹介
します。 

「ごみ減の環境人づくり(2Rカレッジ)」と名付けたサイトには、容器包装、特に
シングルユースプラスチックの削減活動に役立つ情報と資料を掲載しています。 

 1つ目は、「ハイムーン漫画で学ぶ環境問題」
環境漫画家ハイムーン氏の環境漫画から、環境問題を学びます。漫画に込め
られた思いや背景の環境情報を、ごみ減スタッフ堀が作成したグラフを用いて
紹介しています。
1話「3Rの順位」、2話「元栓を閉める方が早道じゃないの?」、3話「目指すは、
大リサイクル社会?」 など、2021年2月現在12話を掲載しています。  

 2つ目は、「学べる、使える図表集」
「2018年度国内から出た廃プラの内訳」や「PETボトルの用途はほとんどが清
涼飲料」、「日本から海外への廃プラ輸出」、「プラごみ排出量と海外輸出量」、
「PETボトル回収率・リサイクル率の推移」などのグラフと解説を載せています。  

 3つ目は、「聴く力,伝える力,引き出し・まとめる力」
活動に役立つ「話し方」や「伝え方(プレゼンテーションの基本・ストーリー)」、
会議運営をうまく進めるための「ファシリテーションの基本」6話の動画を掲載
しています。長く活動をしていると話し方、会議運営も自己流になりがちです。
「壁にあたっている」と思われた人は、ぜひご覧ください。これらを話のネタ、
教材、運営のヒントとしてご活用ください。

-------------------- 事務局からのお知らせ--------------------------

● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2021年 3月11日(木)19:30〜21:30・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆

容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆