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「メールニュース」 バックナンバー

第214号(2020年5月15日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 214号   2020 年 5 月 15 日

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新型コロナウィルス感染症で闘病されている方々には
心よりお見舞い申し上げるとともに、
亡くなられた方々のご遺族の皆様には心よりお悔やみ申し上げます。
また、最前線でcovid-19に立ち向かわれている医療従事者の皆様には
厚く感謝申し上げます。
新型コロナウイルスへの対策は長期戦です。
ウィルスの強毒化を回避して人類との共存ができるよう、
いま一度、ひとり一人が正しい行動を粘り強く続け、
自分や周囲の大切な人、社会を守りましょう!

でも、ピンチはチャンスです。
中世のぺストがルネッサンスの到来を早めたように、
今回の新型コロナウィルスも時代を数十年早送りすることでしょう。
従来の化石資源に依存したグローバル社会から根源的に転換するチャンスです。
元の社会に戻るのではなく新しい社会を構築しましょう。
いまは非常時なのでテイクアウト用のプラスチック容器が活躍していますが、
これを平時に常態化してはなりません。
環境破壊をストップする行動にも、これまで以上に取り組む必要があります。
近年の気温上昇は3万年前のモリウィルスをシベリア凍土から呼び起こし、
赤道付近のジカウイルスを北上させるに至りました。
そして人間による森林開発は未知なる二パウイルスを拡散させています。
人類へのウィルスの脅威は予断を許さない状況が続いているのです。

いまこそ私たちは「環境を保全し、気候危機を防止する」ための行動に
真剣に取り組むことが求められています。
容器包装についても、3Rの優先順位という基本に立ち返ることが必要です。
そして「脱使い捨てプラスチック社会」を手始めに、
「CO2排出実質ゼロの社会」をできるだけ早く、
2050年までに実現したい世界を前倒しして2030年の実現を目指しましょう!
(事務局 山本義美) 

----- 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
<1> プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ合同会議(第1回)傍聴記
<2> 【レポート】フランス、使い捨てプラスチックを段階的に廃止 !
<3> 九州の「水俣エコタウン」田中利和さんからの活動報告
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■ <1> プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ合同会議(第1回)
■ < 傍聴記>

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 5月12日、第一回プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ合同会合が、
オンラインで開催されましたので、一部を報告いたします。
当日資料はコチラから⇓
https://www.env.go.jp/council/03recycle/y0314-01b.html

<各委員からの一部発言要旨>
・容器包装のみでなく、全てのプラスチック収集(7都市モデル)を進めよ。
・選別の簡易方法や回収ルートの合理化(ペットボトルの集団回収や
事業者の合理的回収等)を進めよ。
・再生資源は品質の安定、量が課題、認証制度が必要。年次目標も。

・製品プラも入れよ。家庭系資源は自主性を重んじながら分別収集のEPRを。
事業系は排出者責任で。自治体は特例や認証制度を。
・費用負担については 販売予定額のみではなくフランスの「責任比率」を。
イノベーションも進む。・EPRは自主的取り組みを進め、ESGを評価せよ。

・2050年までにプラの削減とCO2のゼロエミッションを策定し、クローズド
リサイクルを目指す。リターナブル容器も。3Rアドバイザーで事業系ごみ
の削減を進める。燃やさざるを得ないものはバイオマスを。
・容リ法分別は社会全体で。EPRも重要だがこだわりすぎないこと。
・数値目標は分母と分子を的確にする。リサイクル率目標を明確に。
・データが不十分。将来予測も見据えながら戦略を。

・プラスチック資源循環戦略策定後の状況の変化をきちんと捉えよ。
社会的費用を考えずに利用している。全体の投入量をどう減らすかだ。
・プラスチックの用途は多様で広い、まとめての議論は荒いのでは。
・対応の考え方を明確に示すこと。代替品への転換もチャレンジをし、
代替できないものは削減せよ。
・世界的な金融のESGの動き、グリーンリカバリー、脱炭素、サーキュラ―
エコノミー等が欧州で広がっている。戦略の具体化を。ソリューションの良
い企業へ助成を。
・既存の法律の限界。対応できていない。法的基盤の明確化を。新法も視
野にいれよ。
・バイオマスについての明確な指針を示せ。社会的インパクト投資の企業・
金融の評価を。
自主性も含めて企業価値の向上をめざせ。
・ 今後、2回目と3回目はヒアリングとの報告があり終了しました。
以上です。詳しくは、後日環境省のHPに掲載される議事録をご覧ください。

当会は容リ法改正に長年取り組み、改正市民案を提言し続けてきましたが、
今後は新法も視野に入れ、皆様とともに持続可能な循環型社会に向けて、
鋭意取り組んでいきましょう。 

(運営委員長 中井八千代)

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■ <2> 【レポート】フランス、使い捨てプラスチックを段階的に廃止!

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 フランス政府の目標は、EU指令に従い、2040年までにすべての使い捨てプ
ラスチックを段階的に廃止することです。そのため2025年までにプラスチック
の100%をリサイクルすることを目標としています。2030年までに使い捨てペッ
トボトルの売却量を半分に減らします。
そして、次のように特定のプラスチック製品は毎年段階的に廃止され、リサイ
クルガイドラインは遅くとも2022年末までにフランス全土で標準化されます。

2020年1月1日には使い捨てのプラスチックプレート、カップ、綿棒は禁止され
ています。

 2021年には、使い捨てカトラリー(食卓用のナイフ、フォーク、スプーンなど)、
プラスチック製のテイクアウトカップのふた、紙吹雪、ドリンクスターラー(かき
混ぜ棒)、発泡ポリスチレン容器、プラスチック製ストロー、および果物・野菜
の包装容器が禁止されます。

そして、過剰なプラスチック包装には罰則があります。また、販売者は、顧客
が自分の容器を使用できるようにする必要があり、ばら流通機器の配備も求
められます。

 2022年には、プラスチック製のティーバッグやファーストフードのおもちゃが
禁止され、ファーストフードレストランの使い捨て食器も同様です。公共の建
物では給水が必須になります。
企業は無料のプラスチックボトルを配ることができなくなります。

 現在のところ、フランスの既存の15の業界は“汚染者負担の原則”に従って、
つまり企業は一定資金を提供して、生産の過程で発生するごみの処理に用い
ます。新規定によって、2022年から、この原則は更に建築材料、おもちゃ、ス
ポーツカジュアルの用品、装飾とガーデニング用品などの業界までに広げます。

 新しい規則は、更に生産者に製品の上に、必ずこの製品を修復することがで
きるかどうかを表示するように求めています。この製品の必要な部品の情報を
補って、後続製品のために二次利用を回収して参考になるように提供します。
新規定は消費者の日常生活一連の改変をもたらします。
なお、2040年は遅すぎるとの意見もでています。
(このレポートはフランスの新規定に関する複数のニュースを翻訳編集したも
のです。)

(運営委員 小寺正明)

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■ <3>「水俣エコタウン 」田中利和さんからの活動報告
■            <3R政策地域研究会in九州>

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〜コロナウイルス感染症が齎すもの〜    2020年5月1日
今日5月1日は、一企業が有機水銀の含まった排水を流し世界でも類のない
公害をもたらした「水俣病」が公式確認されてから64年が経過し、
本日予定されていた式典はコロナウイルス感染症拡大の影響で中止され、
水俣市民は各自13時30分に黙?をささげることで亡くなられた御霊に
哀悼の意を表した。
さて、昨年末に中国湖北省・武漢市に端を発した新型コロナウイルスに
よる感染症は数ヵ月で全世中に蔓延し、感染者が300万人以上にも達し
20万人以上の方が亡くなられている。生命への多きな脅威であると同時に、
日常の暮らしや地域の雇用及び経済全体を大きく揺さぶるほどの影響を
もたらしていて戦後最大の「社会的危機」との指摘もある。

 今回の新型コロナウイルス感染症による「パンデミック」は、弊社水俣
エコタウンの洗びん工場でも国内経済失速の影響で、清酒・焼酎メーカー
からの洗浄びんの注文が半分以下に減少し、工場が稼働できなくなる状況も
迫ってきていること実感する毎日である。稼働率が著しく減少すれば、
弊社で働いている(一般社員・パート・障がい者・高齢者)方々の雇用や
会社経営自体が継続できるか、先が見えない状況である。

 ただ、唯一びんの注文が多くなっているのは、経済活動の自粛により家
での食事が中心となり、グリーンコープ(生協)で購入される量が大幅に増え
ている。すなわち醤油・みりん・料理酒他のリユースびん使用商品の販売が
増え、弊社への生産者からの注文が多くなってきている。

 また、他の好材料として、海洋汚染の原因の一つであるマイクロプラス
チック問題や脱プラを目指し、リユース容器使用を前提とした
テラサイクルジャパンの容器再利用事業(LOop)に13社が参画し、東京で
本年度試験運用が開始される予定である。特にこの事業には小売業として
イオンが参画していることが波紋を呼びそうだ。

 九州福岡でも、同じ様な主旨でシャンプー・ボディーソープ等の商品を
プラボトルからびんリユース容器に切り替えて業務用を中心に販売する事業
が企画立案され始めている。
今回の、新型コロナウイルスによる「パンデミック」は、「命の尊厳」
よりも「利潤の追求」を重視・優先する現代社会の在り方をあらためて
問い直すことを、今を生きる私たちに求めているのではないかと感じる。

 私たちの容器包装の3Rを進める全国ネットワークは、この経済が停滞
している時期に世界的規模で人と人、人と自然が共生する持続可能な
循環型社会のグランドデザインを共有化して、地球上の人々すべてが
「地球市民」と発信できる社会変革の行動を起こすべきだと考える。

水俣エコタウン 鞄c中商店水俣営業所 専務取締役 田中利和

------------------- 事務局からのお知らせ------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : コロナウィルス感染症が落ち着くまで、テレワークになります。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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