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「メールニュース」 バックナンバー

第201号(2019年3月13日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 201号   2019 年 3 月 13 日

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今、環境省が策定しているプラスチック資源循環戦略案の中に、やっとレジ袋有料化が入りましたが、北海道では12年も前から実施していますので、改めてご紹介します。

北海道は面積が広く、市町村の数も179あり、北海道でのレジ袋無料配布中止の実現は大変厳しいといわれていましたが、大きな転機は、2006年の容リ法改正と2008年7月の洞爺湖サミット(環境サミット)の開催でした。

2007年に行ったマイバッグ運動の意見交換会で、洞爺湖サミットに向けて、何かできないだろうか?から始まりました。協議を重ね、2008年4月に、市民団体・行政・流通事業者が一緒にレジ袋無料配布中止に取り組む「北海道ノーレジ袋運動を進める連絡会」を設立しました。

市民団体は店頭でのアンケートや協力を求めるチラシの配布、自治体もレジ袋削減に向けた取り組みの協定など、流通事業者を応援する環境を整えました。また、3R推進北海道大会が道内3カ所で開催されたことなどもあって、たった1年で道内141市町村にてレジ袋無料配布中止を実現することができました。

ノーレジ袋運動は、次なる課題としてレジ袋を含む容器包装全体に広げた活動に発展することを目指し、2009年6月に、発展的改組として「北海道容器包装の簡素化を進める連絡会」を設立し、学習事業(講演会)・普及啓発事業(パネル展示)・推進事業(容器包装簡素化大賞)等を行っています。

*詳しくは、連絡会のHPをご覧ください。 https://yokihoso.jimdo.com/
2008年のレジ袋運動の報告も掲載しています。

(政策委員 石塚祐江 )

------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------

巻頭言
<1> プラスチック資源循環戦略小委員会傍聴記
<2> NPOスペースふう理事長 永井寛子さんからの活動報告
<3>【寄稿】講演活動というプロジェクト プロダイバー 武元匡弘

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<1> プラスチック資源循環戦略小委員会傍聴記

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去る2月22日(金)に第5回小委員会が開催されましたので、傍聴してきました。 最初に、昨年暮れに募集したパブリックコメントの内容が紹介されました。 http://www.env.go.jp/council/03recycle/y0312-05/y031205-d2.pdf http://www.env.go.jp/council/03recycle/y0312-05/y031205-s8.pdf

次いで、前回の小委員会やパブコメでの意見を盛り込んだ、プラスチック資源循環戦略(案)の改定版が提示されました。
http://www.env.go.jp/council/03recycle/y0312-05/y031205-d1.pdf

これに対して、小委員会で各委員から以下のような意見が出されました。 これらの意見を踏まえて、今年度中に答申を出すことになっています。

<小委員会での主な論点と意見>

●ワンウェイのプラスチック(容器包装等)のリデュース
・「レジ袋の有料化義務化」(4ページ)を掲げるなら、川ごみでワースト1、海ごみでワースト3の ペットボトルの削減を目指すことも明確化すべき。
・特定の品目を取り上げるといろいろと軋轢が生じる。
・「軽量化」(4ページ)は、資源の節約にはなるが、マイクロプラスチック化しやすくなるので見直すべき。
・「2030 年までに、累積で25%排出抑制を目指します」(10ページ)では、数値目標を示す以上、 基準年を設けないと科学的に意味がない。
・厳密な数値目標でなくても排出抑制の旗印になればよい。

●使用済プラスチックの有効利用
・「リサイクルが技術的経済的に難しい場合には熱回収も含め100%有効利用する」(3ページ、10ページ) とすると、現状を追認することになり、リサイクルが進まないのではないか。
・あくまでもリサイクルを優先し、熱回収は段階的に減らしていくことを明記すべき。
・熱回収を減らすことができない場合には、リサイクルの技術開発に努めるべき。

●バイオプラスチックの利用促進
※バイオプラスチックとは、バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックの総称。
・「バイオマスプラスチックを最大限(約200万トン)導入するよう目指します」(10ページ)というのは、 プラスチックの使用についてモラルハザードを助長することが危惧される。
・日本では、生分解性プラスチックの処理体制(堆肥化、バイオガス化等)の整備は難しい。
・生分解性プラスチックは、海中では分解に時間がかかるとともに、分解過程でマイクロプラスチック化する。
・バイオプラスチックは、とり返しがつかないことにならないよう、普及させる前にきちんと評価すべし。

(運営委員 小野寺 勲)

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■ <2>NPO法人スペースふう理事長 永井寛子さんからの活動報告
■    3R政策地域研究会in山梨

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<「脱・使い捨てプラへ」地方が・市民が動き出す時>

私は今、京都・亀岡市に来ています。亀岡市からお招きいただき実現したもので、昨日は大阪商業大学の原田先生同席のもと、亀岡市長にお会いして亀岡市の「脱プラごみ宣言」のこと、またスペースふうの地元富士川町での取り組み等について意見交換する機会をいただきました。

また今日(3月7日)は、これから亀岡市役所の職員のみなさん、青年会議所等、関係者の方々にリユース食器を導入したイベント運営、サッカースタジアムへの導入などについて(いま亀岡市の駅前に「京都サンガ」のスタジアムを建設中)、お話させていただくことになっています。

亀岡市が全国に先駆けてレジ袋の有料化を打ち出したニュースは、私たちに衝撃と共に大きな希望を与えてくれました。次なる段階は、市長も強調されていましたが、これに続く自治体がいかに増えていくか、ということです。

ところで、スペースふうは毎年スペースふうのネットワーク「リユース食器ふうネット」のサミットを新宿で開催していますが、今年のテーマは亀岡市を始めとする先進自治体に登場していただく予定です。亀岡市長も快く出席をお約束してくださいました。詳細は後日お知らせしますが、開催日は7月11日(木)です。皆さま、予定に入れておいてください。

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■ <3>「講演活動というプロジェクト 中井さんとともに」 プロダイバー武本匡弘

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私はプロダイバーとして約30数年間、海を職場とし、海と向き合ってきましたが、海洋環境の劇的な変容は留まることがありません。 ほんのここ数十年だけでも、元気で健康的な海よりも確実に死に向かっている海の方が多くなっているという現実があります。

水中世界を中心に、国内外の海を見てきましたが、「太平洋の真ん中あたりの状況は、どうなっているのだろう?」と考え、4年前から自ら操船するヨットで航海、「気候変動・海洋汚染」などの探査を目的に航海を始めました。

航海距離は計23,000キロ、航海日数は延べ180日間にも及びます。4年に渡るヨットでの旅は海・空・風の変化がただならないことを僕に伝えてくれました。そしてプラスチックのゴミだらけの海!

あの広い太平洋で毎日漂流するゴミを目にし、「海はどこもゴミだらけ、これはただならない状況に陥っている」と痛感したのです。

陸に居ると気が付かない様々な出来事は、確実に人の健康を侵し、海と地球を壊し続けるという事に他なりません。陸での基本的な生活から見直さなければ!そんな強い思いから、使い捨て消費をやめ、プラスチックに囲まれた生活を見直し、人と地球に少しでも負荷をかけないライフスタイルを提言したいと考え、このプロジェクトを立ち上げました。現在、ほぼ毎月の頻度で中井八千代さんと一緒に各地で講演活動を行っています。

声がかかればどこにでも出かけていこう、という気概をもって取り組んでいます。

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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2019 年 3 月 25日(月) 14:00 〜 16:00
場所:市民運動全国センターです。

※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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