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第198号(2018年12月5日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 198号   2018 年 12 月 5 日

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環境省の中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環戦略小委員会の第4回会合(11月13日) において、海洋プラスチック問題などに対応するため、カナダ・シャルルボアG7サミットの 海洋プラスチック憲章(以下、「憲章」)の内容もカバーした「プラスチック資源循環戦略(案)」 が提示されました。目指すべき方向性として、以下のようなマイルストーン(中間目標)が設定されています。 憲章と対比して紹介します(一部省略)。

●2030年までに、ワンウェイのプラスチック(容器包装等)を累積で25%排出抑制する。 レジ袋は有料化を義務化する。

憲章:使い捨てプラの不必要な使用を大幅に削減する。

●2025年までに、プラスチック製容器包装・製品のデザインを、その機能を確保しつつ、技術的に 分別容易かつリユース可能又はリサイクル可能なものとする(熱回収可能性も担保)。

憲章 : 100%のプラが、再使用可能、リサイクル可能又は回収可能となるようにする。 

●2030年までにプラスチック製容器包装の6割をリサイクル又はリユースし、かつ、2035年までに すべての使用済プラスチックを熱回収も含め100%有効利用する。

憲章:2030年までにプラ包装の最低55%をリサイクル又は再使用し、2040年までにすべてのプラを100%回収する。

●2030年までに、プラスチックの再生利用を倍増する。 

憲章:2030年までにプラ製品においてリサイクル素材の使用を少なくとも50%増加させる。

バックキャスティング・アプローチを採り入れて大胆な目標を掲げ、しかも海洋プラスチック憲章の内容を 超えたものとなっていることは評価されてよいと思います。

●レジ袋有料化義務化は、オリンピックに合わせて2020年4月から実施する。ペットボトルは 大量に散乱ごみとなっており、それはますます増える傾向にある。 現行の回収システムの下での対策には限界があり、諸外国のようにデポジット制度の導入が必要である。

●生産者に対して、無駄な容器包装を省き、繰り返し使える容器を使用し、リサイクルしやすい設計を しようというインセンティブが働くようにするためには、拡大生産者責任(EPR)を徹底し、 生産者には再商品化コストだけではなく、収集コストも負担してもらうことが必要である。

●熱回収のうちごみ発電や熱利用は、CO2削減効果が小さく、資源循環が断絶する。 また、容器包装リサイクル制度の下では、熱回収は材料・ケミカル両リサイクルだけでは 処理しきれない場合の緊急避難的・補完的な手法として位置づけられている。 熱回収をリサイクルと同等に扱うと、コスト面からリサイクルを崩壊に追い込みかねない。 リサイクル優先を貫くべきである。 (運営委員 小野寺 勲)

------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------

巻頭言
<1> 第4回プラスチック資源循環戦略小委員会報告
<2> プラスチック資源循環戦略にパブコメ募集中 !
<3> 緊急院内集会開催 !
<4> 埼玉エコ・リサイクル事務局長の宮田さんからの活動報告

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■ <1> 第4回プラスチック資源循環戦略小委員会
■ <11/13 傍聴記>

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11月13日、第4回資源循環戦略小委員会が開催され、前回の質問に対して環境省よりの回答↓から始まりました。
https://www.env.go.jp/council/03recycle/y0312-04a.html
<各委員からの意見(まとめ)>

●レジ袋有料化義務化 ・経団連を含め多くの委員がレジ袋有料化義務化は必要と発言。 ・反対論は皆無(有料化に反対してきたコンビニ、ドラッグストアなどは委員に入っていない)。

●ペットボトル ・薄肉化はマイクロプラスチック化しやすくなる。
・ペットボトルへの対策が必要。
・薄肉化がマイクロプラスチック化しやすくなると結論づけるのは尚早。

●熱回収 ・CO2の削減を目指すパリ協定との整合性をとり、焼却は減らすべき。
・熱回収をリサイクルと同等に扱うべきでない(峻別せよ)。
・熱回収を適切に位置付けよ。
・ヨーロッパでは熱回収の比重が大きくなっている。

●プラスチックの代替素材
・プラの代替素材の紙やバイオプラスチックのLCAが必要。
・バイオプラスチックの分別収集やマテリアルリサイクルはどうなるのか。
※バイオプラスチックには、同じく植物由来の原料を使っているが、石油由来の原料を使ったプラと 全く同じ化学構造のバイオマスプラスチックと、微生物の働きで分解される生分解性のバイオプラスチックがある。

 第3回会合(10/19)に提示され議論された「素案」が、第4回会合(11/13)に無修正で「案」として提示さ れ、さらに無修正でパブリックコメントにかけられています。 ぜひ、全国の多くの皆様から、パブコメに意見を出しましょう!! (副運営委員長 中井八千代)

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■ <2> プラスチック資源循環戦略についてパブコメ募集中 !
■(環境省)

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プラスチック資源循環戦略(案)について、 平成30年11月19日(月)〜平成30年12月28日(金)18:15まで 電子政府の総合窓口(e-Gov)、郵送及びファックスにより、意見を募集(パブリックコメント)しています。 ぜひ皆様からもご意見を送ってください。
送り先等、詳しくは下記より↓ご覧ください。
http://www.env.go.jp/press/106186.html

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■ <3> 海洋プラスチック問題 緊急会合を開催!

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12月3日(月)17:00〜18:30衆議院第二議員会館に於いて、国会議員と市民対象に 海ごみ問題緊急院内集会が開催されました。
基調講演 : 高田秀重教授(東京農工大学)「海洋プラスチック問題の現状と課題」
共催団体 : 公益財団法人 日本野鳥の会
              「海洋プラスチックの海鳥への影響について」山本裕
公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン
                「減プラスチック社会実現に向けての日本の役割」三沢行弘
容器包装の3Rを進める全国ネットワーク
「海ごみ問題から考える脱・プラスチック使い捨て」中井八千代
ダイオキシン環境ホルモン対策国民会議
「プラスチック製品に含まれる有害化学物質規制の導入を」水野玲子
超党派の国会議員と秘書の方々、市民団体からも多くの参加があり 会場は満杯(約80人)。 質問や意見も相次ぎ、熱気にあふれた集会でした。 またNHKをはじめ、マスコミ各社からも多数の参加がありました。 (副運営委員長 中井八千代)

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■ <4>NPO法人 埼玉エコ・リサイクル連絡会の宮田尚美さんからの活動報告
■         3R政策地域研究会in埼玉

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6/20、7/2、7/5、7/6、9/4さいたま市シニアユニバーシティからの講座依頼を受け 「グリーンコンシューマー初級編」を講演しました。 同じテーマで3人がリレー形式で講座をするのは初めての取組みです。 受講生全員になるべく同じ条件となるように『グリーンコンシューマー10原則』を基本に それぞれの講師の特徴を資料盛り込んで5回講演しました。 50年前の生活から現在の生活や私たちを取り巻く環境を振り返り、「増えているもの」として、 人口とごみ、二酸化炭素による温暖化、フロンによるオゾン層の破壊、 酸性雨による森林の立ち枯れ、気温の上昇など、「減っているもの」として、資源の枯渇、 生物多様性、きれいな水・大気・土壌、様々な環境問題そしてAIの発達で得たもの、 自然エネルギーへの転換についてふれました。 私たちは何をしたら良いのか?としてグリーンコンシューマー10の原則をベースに 昔は当たり前だが、現在は無くなってしまった物や何が本当の幸せにつながるかを説明。  ビニール傘vs布傘ではビニール傘のリサイクルは出来るのか? 傘布と骨は分別して傘布はリメイクして再利用し骨の部分は廃棄。モンゴルでの体験を交えて、 日本の自販機の多さやトイレ事情、傘布の再利用は実物を使用。 3Rでとどまらず、エコ・リサの求める3Rから5Rへを最後に 子ども達から借りている地球を傷つけてしまった私たちが、どうしたら綺麗な地球を渡すことが 出来るか明日からの実践を考え記入、数名に発表をしてもらい締め括りました。

-------------------------- 事務局からのお知らせ ------------------------------- ● 会議開催日程

◎ 運営委員会 ◇ 2018 年12 月12日(水) 15:00 〜 17:00 場所:市民運動全国センターです。

※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。 ご不要の方はご連絡ください。

※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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