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「メールニュース」 バックナンバー

第183号(2017年6月23日発行)

  

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      容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
           第 183号   2017 年7月13日

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新聞のデータベースで調べ物をしていて気付いたことがあります。
大量消費・大量廃棄時代の幕開けは1960年代で、1970年代初頭から散
乱ごみの報道は増えていました。例えば、朝日新聞に始めて「公害」とし
て紹介された空き缶散乱の記事は1973年です。それと呼応するかのよう
に、クジラが浜に打ち上げられ、体内からごみが見つかった、という報道
も増えている・・・と思ったら、クジラの漂着が最初に確認(報道)されたの
は1960年で、60年・70年代は数年に1?2頭だった、とのことでした。それ
が95年には10頭、96年には12頭と頭数が増加していったそうです(朝日
新聞1997.2.22)。

漂着クジラと散乱ごみがどの程度関係しているのかはわかりません。自
然現象としても起こりうるでしょうし、タンカー事故なども影響が大きいで
しょう。しかし、ごみも関係ないとは言い切れず、同紙の見出しも「胃にご
み袋、肉にPCB」の文字が痛ましいです。

飲料缶の増加とともに、リターナブルびんは減少していきました。ペットボ
トルの登場はさらに減少に拍車をかけました。リターナブルびんはここ10
年で40%以上減少したそうです。おそらく家庭で使用するものだけでなく、
飲食店でも使用量が減っているのではないでしょうか。

以前はビールびんを数本頼み、コップに分け合って乾杯したものですが、
最近はびんを頼まず、「とりあえず生!」で、ジョッキで乾杯するケースが
増えています。これをびんに戻したならば、リターナブルびんの減少に少
しは歯止めをかけられるかも?そう思いつつも、生ビールのタンクもリユ
ースだろうなぁと言い出しかねています。

(運営委員 栗岡 理子)

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 ------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------

巻頭言
1. 「国民の循環型社会形成に対する意識・行動の変化」について
2. 【レポート】川や海の環境を守るためにもごみ削減を!
3. 福岡・田中さんからの報告
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■ <1>「国民の循環型社会形成に対する意識・行動の変化」について
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 環境省が毎年、インターネットで調査している 「国民の循環型社会形成に
対する意識・行動の変化」について、2016年度の結果を含めた最新情報が
「環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書平成29年版」に掲示されて
います。

http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h29/html/hj17020301.html

白書のコメントでは、世界の廃棄物発生量が増えていることに触れてから、
以下のような文章が続きます。

<このような状況の中、我が国における国民の3Rに関する意識は総じて低
下の傾向にありました。しかし、その一方で具体的な3R行動の実施率は、従
来から大きな変化は見られませんでした。
これらの結果を踏まえ、問題意識が実際の3Rに結び付くような社会システム
の在り方、とりわけ2Rの取組に関して、検討を行う必要があります。

また、循環資源を原材料として用いた製品の需要拡大を目指した消費者へ
の普及啓発や、2R取組実施事業者に対するインセンティブを喚起するための
取組を進めることも重要です。>

ただし、注意してよく見てみると、「ごみ問題への関心度」は2007年度は85.9%
の人が関心をもっていましたが、2016年度には66.3%にまで低減しています。
「3R の認知度」は、2008年から一時増加傾向にありましたが、2011年度が
41.7%のピークで以降は微減し、2016年度は36.7%に留まっています。

また、「廃棄物の減量化や循環利用に対する意識」については、ごみを少な
くする配慮の意識が減少傾向にあり、逆に「ごみ問題は深刻だと思いながら
も、多くのものを買い、多くのものを捨てている」は、2007年度は7.0%でした
が、2016年度には14.4%と倍増しています。

なにも啓発活動がされていないのであればまだしも、もう何年も前から、国
や自治体、事業者、消費者団体が3Rの大切さを注意喚起し、サステナビリ
ティについて啓発しているにもかかわらず、このように消費者の意識が低下
し続けていることは、明らかに黄色信号ではないかと感じられます。

(事務局 山本 義美)

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■ <2>【レポート】川や海の環境を守るためにもごみ削減を!
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これまで東京の荒川でのごみ拾いに長年関わっていますが、川ごみは何年
拾っても無くなりません。私たちの生活ごみが、町なかの用排水路や風など
様々な経路で川に入り漂着し続けています。
川ごみはもはや拾うだけではなく、根本解決をしなくてはなりません。

全国川ごみネットワーク(http://kawagomi.jp/)では、昨年から、身近な水辺
でペットボトル、レジ袋、カップ型飲料容器のごみの個数を調査し(拾い)、報
告する全国水辺のごみ調査(水辺のごみ見っけ!)の参加を呼び掛けてい
ます。
この調査を通じて、身近な水辺からごみへの関心を高める人を増やし、結
果を広く発信します。他にも、モデル的にごみ削減施策の効果を調査検討
する等根本解決に向けた行動計画に取組みます。
川ごみを減らすためには、一人ひとりの行動変革も、しくみとしての改善も
必要です。

昨年の全国水辺のごみ調査(205地点)では、全国の水辺で5万本以上の
ペットボトルが数えられました。PETボトルのリサイクル率は86.9%(PETボト
ルリサイクル推進協議会2015年度データ)とはいえ、まだまだ多くのプラス
チックごみが自然界に流出し、生態系・自然環境・観光・漁業などへの様
々な影響を及ぼしています。

川や海のごみを無くして豊かな環境を守っていくためにも、循環型社会の
推進の制度化を加速しなくてはなりません。

(運営委員 伊藤 浩子)

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■ <3> 福岡の田中利和さん(みなまたエコタウン鞄c中商店)からの報告
■          3R政策地域研究会in九州          
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九州グリーン購入ネットワーク(企業会員80、行政機関14、民間団体16)では、
本年度事業として2018年2月の予定で、「九州グリーン購入ネットワーク設立
10周年記念セミナー」を福岡市で会員他にも呼び掛けて150人規模で開催し
ます。
【開催内容】
基調講演  「グリーン購入について」 グリーン購入ネットワーク  理事長予定
「グリーン購入の現状と課題」グリーン購入ネットワーク 事務局予定
事例紹介   九州グリーン購入ネットワーク会員企業 2社予定
配布資料   「九州グリーン購入ガイドブック」

九州グリーン購入ネットワークでは、このセミナーを目標に会員企業・行政・
団体の活動・取組み・商品素材を紹介する「九州グリーン購入ガイドブック」
を福岡県内大学等の協力により作成し、九州圏での環境関連情報を広く内
外に周知し、地産・地消の推進にも繋げることにしています。

ガイドブックには、九州グリーン購入ネットワークの会員で、南九州で生まれ、
九州全域への普及促進を目指す「900ml茶Rびん」採用焼酎蔵元4社の環
境配慮型の取組みやRびん入り焼酎の商品紹介等が記載され、販売促進
に繋がることが期待されています。

また、このガイドブックは2年毎に更新し、会員相互の連携により九州グリー
ン購入の普及啓発活動や会員拡大に繋げるツールとして活用され続ける
ことになり、九州ネットワークが目指す「九州循環圏の確立」に大きく寄与す
ることを願っています。

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事務局からのお知らせ 
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2017 年7月18日(火)10:00〜12:00
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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