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「メールニュース」 バックナンバー

第180号(2017年4月20日発行)

  

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      容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
           第 180号   2017 年4月20日

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3月28日に、環境省から2015年度の自治体の3Rの取り組みベスト10が発
表されました。人口10万人以上50万人未満の自治体の「1人1日当たりの
ごみ排出量」と「リサイクル率」のベスト10では、前年度に引き続き、東京多
摩地域の自治体がそれぞれで7つを占め、他を圧倒しています。 
多摩、東京23区、全国のごみの排出・処理状況を比較してみても、多摩が
いかに先進的な地域であるかがわかります。
12自治体が埋立ゼロを実現し、また、その他の自治体もそれに近づいてい
ます。

 

東京多摩地域 30市町村

東京23区 全国
都道府県の1位
1人1日当たりのごみ総排出量 777g 1,000g 947g 長野県 838g
リサイクル率 36.9% 18.0% 20.6% 山口県30.7%
直接焼却率 64.2% 79.5% 75.5% 北海道57.2%
最終処分率 0.2% 10.4% 9.7% 高知県 4.9%

 

※環境省『一般廃棄物処理実態調査結果(平成26年度実績)』により作成。
ごみ総排出量を分母として算出。リサイクルには焼却処理後資源化を含む。
 
その背景には、@各自治体の焼却残渣と不燃残渣の最終処分場への搬
入配分量が人口を基に設定されていて、搬入実績がそれを上回った場合
には超過金を徴収され、下回った場合には貢献金が分配されるというイン
センティブや、A東京市町村自治調査会の『多摩地域ごみ実態調査』(毎
年発行)による各自治体の取り組み状況の見える化といった、自治体間の
競争を促す仕組みの存在があります。取り組み状況の見える化では、市民
団体のごみ・環境ビジョン21も一役買っています。

多摩では、以下のような取り組みが進み、多摩を先進地域へ押し上げる原
動力となっています。
ごみ減量の取り組みでは、@家庭ごみ有料化の導入(25自治体)と高水準
のごみ袋価格の設定(24自治体が1.5円/?以上)、A高水準の持込ごみ処
理料の設定(22自治体が30円/kg以上)。
また、ごみ資源化の取り組みでは、@焼却残渣のエコセメント化(東京たま
広域資源循環組合を構成する26自治体)、A容器包装プラスチックの全量
資源化(21自治体)。
自治体間の競争は、さらなるごみ減量・資源化への取り組みを促進する強
い動機づけになるといえそうです。

(事務局 小野寺 勲)

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------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------

巻頭言
1, セミナーのお知らせ「マイクロプラスチック汚染への対策と取り組み」
2, レポート1 日本の魚の消化管(おなか)中のマイクロプラスチック
3.  大阪からの活動報告
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■ <1> セミナーのお知らせ「マイクロプラスチック汚染への対策と取り組み」
■  主催 廃棄物資源循環学会 消費者・市民研究部会、関東支部
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プラスチックごみによる海洋汚染は、ここ数年海洋汚染の専門家だけでなく、
廃棄物管理など海洋汚染の専門家以外の分野からも注目され、対策も含め
て国際的な議論や取り組みが始まっているのはご存知のとおりです。
2015年のドイツでのサミット、続いて昨年5月に日本で行われた伊勢志摩サ
ミットや富山での環境大臣会合、昨年6月には、国連本部で「海洋ごみ,プラ
スチック及びマイクロプラスチック」というテーマで開催され、世界54ヵ国の代
表、12の国際機関、8の国際NGO、研究者約30名が参加し、海のプラスチッ
ク汚染とその対策について議論されました。

海洋プラスチック汚染については、大きさに応じて動物プランクトンから魚貝
類、海鳥、クジラにいたるまで様々な生物に汚染が広がり、海産物にも汚染
が広がっていることから食の安全、人への影響も懸念されています。
今後の対策と取り組みに関する講演と議論を行うセミナーです。ぜひご参加
ください。

■日時:2017年6月1日(木) 13:30〜17:00 (受付は13:00より開始)
■会場:川崎市産業振興会館(JR川崎駅 西口より徒歩8分)
■参加申込:WEB: http://jsmcwm.or.jp FAX: 03-3769-1492 ,
■定員:先着200名 ■参加費:無料
■主催 (一社)廃棄物資源循環学会 消費者・市民研究部会、関東支部
■後援:川崎市
■プログラム
【第一部】 講演
「マイクロプラスチック汚染の現状と対策」 高田秀重氏(東京農工大学教授)
「河川水中のマイクロプラスチック汚染の現状」 二瓶泰雄氏(東京理科大学教授)
「海ごみを減らすためにできること」 浅利美鈴氏(京都大学准教授)

【第二部】 パネルディスカッション  コーディネーター高田秀重氏
環境省リサイクル推進室長補佐 鈴木弘幸氏
全国川ごみネットワーク事務局(荒川クリーンエイド) 伊藤浩子氏
セブン&アイHLDGS 総務部 フィクサー 藤乘照幸氏
プラスチック工業連盟専務理事 岸村小太郎氏
川崎市、二瓶泰雄氏、浅利美鈴氏

詳しくはこちらをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar170601.pdf

(副運営委員長 中井 八千代)

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■ <2>レポート1 日本の魚の消化管(おなか)中のマイクロプラスチック

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今年3月に開催された日本水環境学会の年会で、マイクロプラスチックに関
する発表が5件ありました。
そのなかで、京都大学の学生の牛島大志さんが発表した上記内容を報告し
ます。マイクロプラスチックとは5mm以下のプラスチックを言います。
東京湾と大阪湾では自分で釣りをして得た魚、他のところでは市場で漁をし
た場所を確認して買った魚の消化管(おなか)に入っているマイクロプラスチ
ックを調べました。
検出率は次の通りです。
女川湾 マイワシ40%  
東京湾 カタクチイワシ80%  アジ25%  サッパ0%
敦賀湾 シマダイ13%  
琵琶湖 ワカサギ29%  
大阪湾 カタクチイワシ47%  スズキ17%  
英虞・五ヶ所湾 アジ17%

魚市場では、魚の消化管からマイクロプラスチックが見つかっていたのは昔
からだそうですが、誰も発表していなかったそうです。魚を買うときは通常は
らわたを取ってもらっているので、消費者は気がつかなかったのではないで
しょうか。しかし、全部食べるサンマでは消化管から糸が見つかっています。
丸ごと食べるイワシは既に気がつかないで食べてしまっているかも知れませ
ん。このようなことにならないようにするために、プラスチックごみはなくしたい
ですね。

(運営委員 小寺正明) 

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■ <3> 大阪の西村優子さん(Rびんプロジェクト) からの活動報告
■          3R政策地域研究会in大阪
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容器包装の3Rをすすめる全国ネットワークの事務所が継続されると聞いて、
嬉しさ満杯、勇気100倍、大阪の西村です。
全国の皆さんとともに開発した「Rドロップス」を使用した
リユースびん入り緑茶飲料「茶々」・・・賞味期限があるので販売本数に関わ
らず時期が来れば新しく充填しなければ継続はできません。
そのたびに経費もかかり「大阪びんリユース推進協議会」事務局メンバーや
賛同者の寄付で赤字を補填しているのが現状です。

それでも、リユースの普及推進を通じて真に豊かな社会を構築する一助と
なることをめざし活動を続けてきたところ、ついに大阪府S市での全市的導
入が決まりました!
報道発表は5月の連休明けの予定、これは大きな成果であると同時に、継
続供給が必須となり次回充填の経費捻出という課題も生まれました。
多くの方々の暖かいご協力をよろしくお願い致します。

「天神祭ごみゼロ大作戦」の方も3月に実行委員会を立ち上げ本格実施に
向けて動き始めました。今年はエリアを限っての実施となりそうですが、これ
をきっかけに若い世代の人たちが集まり、一緒に取り組むことで私たちの思
いや積み上げてきたものが伝わる機会となることを願っています。

また天神祭だけ実施できれば良いということではなく、象徴的なお祭りでご
みゼロ作戦を成功させることで三大祭やオリンピックを含めた他の祭りやイ
ベントへの波及効果をねらっています。

天神祭は7月25日です。全国の皆さん!遊びがてらごみゼロ大作戦に参
加してみませんか?
そして地元のお祭りで実施してみませんか?
ぜひぜひおすすめ、大歓迎!ご連絡お待ちしています。

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事務局からのお知らせ 
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2017 年5 月 29日(月)  16:00〜17:30
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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