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「メールニュース」 バックナンバー

第179号(2017年3月22日発行)

  

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      容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
           第 179号   2017年3月22日

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昨年5月に容リ法見直しの合同審議が終了して以来、WG等で継続検討
されている事案について、環境省に進捗状況のヒアリングをしてきました。
まだ、発表の段階ではないようですが、その他プラスチックリサイクルの
質を高めるために、今年の4月から入札制度が変更されることや、次年
度に継続されるものもあるようです。
一方で、これまでの3R全国ネット・活動報告書づくりに取り組んできまし
た(4月初発行予定)。3R全国ネットの規約では今回の容リ法改正(再改
正)を目的としてきましたので、今般の合同審議会で確認された「報告
書」が環境大臣に意見具申されたことで、一区切りを迎えることになり
ました。但し、継続課題の検討結果はフォローアップする合同審議会に
報告されることなどが想定されています。

そこで、 2017年度については、次の活動を考えています。
@ 継続検討されるフォローアップの内容など国の動きをしっかりとウォッ
チして、全国の皆様に情報をお届けします。
A 3R政策地域研究会などの意志ある団体・メンバーからの情報交流の
仕方を検討し、学習会等を企画します。
B 世界的な課題としてクローズアップされている海ごみの問題について、
運営委員会の課題とする方向で活動を進めます。

山梨県では、県庁や旅館ホテル組合、ワイン酒造組合等が協働して、ワ
インびんリユースの取り組みが進んでいます。
東京都は、東京オリンピックを契機に、環境首都東京を打ち出し、2020年
を目標年にレジ袋の配布ゼロを掲げました。
全国の多くの市民・市民団体の皆様とともに、2Rの促進を進める自治体
を全力で応援し、制度の改変より一歩先んじて、確実な実態を作りあげて
行きましょう。

(副運営委員長  中井 八千代)

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------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------

巻頭言
1、レポート1 奈良県斑鳩町がゼロ・ウェイスト宣言
2、レポート2 台湾のペットボトル回収
3、愛知からの活動報告
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■ <1> レポート1 奈良県斑鳩町がゼロ・ウェイスト宣言
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日本では、徳島県上勝町、福岡県大木町、熊本県水俣市がゼロ・ウェイスト
宣言を行っていますが、8年振りに、法隆寺のある奈良県斑鳩町(人口約2.8
万人)が3月中にゼロ・ウェイスト宣言を行い、2027年度を目標に、焼却・埋
立ごみゼロを目指します。

斑鳩町がゼロ・ウェイストを目指すに至った背景には、ごみ焼却施設の老
朽化があります。
施設を建て替えるとなると、多額の費用がかかることから、焼却処理を民
間委託することを選択し、2012年3月をもって既存の施設を閉鎖しました。
民間委託によって、年間ごみ処理経費は、民間委託前の2011年度の約40
5百万円から2014年度には約475百万円へと約70百万円増加していますが、
今後は、焼却処理量を減らせば減らしただけ、ごみ処理経費が低減するは
ずです。

ゼロ・ウェイストに向けた取り組みとしては、以下のような取り組みが柱にな
っています。
@生ごみ分別収集モデル事業の推進
生ごみを分別収集し、同じく分別収集している剪定枝と混合して堆肥化す
る取り組みで、堆肥化は三重県にある民間業者に委託。現在、全世帯の約
半数の75自治会6,200世帯で実施しており、これによって、同町の資源化率
は55%に押し上げられています。今後は全町に拡大。
生ごみの堆肥化は焼却よりも費用が安いというメリットもあります。

Aさらなるごみ資源化の推進
ごみ資源化を徹底するため、2016年9月に「ごみ分別体験ステーション」を
開設しました。これは、住民に自分が持ち込んだごみを35分別する体験を
することで、“分ければ資源”になることを実感してもらうためのもの。
B2Rの推進によるごみを発生させない仕組みづくり

(事務局 小野寺 勲)

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■ <2>レポート2 台湾のペットボトル回収

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台湾では、OECDの提唱するEPRを意識した「資源回収四合一制度」が198
7年から制定されています。その結果、ペットボトルの回収率(リサイクル率)
は上昇しました。以下に、台湾の荒野保護協会(民間の自然保護団体)の
2015年発表のパワーポイントを訳しました。回収管理基金は、製造業者と
輸入業者が支出し、行政院環境保護署が処理場(再資源化事業者)と 回
収商(資源回収事業者と中間処理事業者)に支払います。
● 1992年:回収率が良くなかったので、消費者の回収に1本当たり2元の
奨励金をだしたところ、その年の回収率は81%になりました。
● 1997年:奨励金を1元に下げましたが、回収率は120%に増加し、基金
は毎年損をしました。
● 2000年:奨励金を0.5元に再度下げました。
● 2002年:回収基金は、依然損をしましたので、消費者奨励金制度をや
めました。しかし、業者には回収処理費を出しました。
● 2011年:市民のペットボトルの回収は習慣になりましたので、回収率は
95%あります。回収ペットボトルは繊維になり、衣類に応用しています。
2013年の海岸クリーンアップのデータでは、海岸のペットボトルは、その他
のプラスチックボトルと比べて1:4と、少なく、ペットボトルはトップテンにも入
っていません。
ペットボトルの回収率が高くなると、海岸のペットボトルの回収率が低くなり
ます。つまり、海ごみになるペットボトルが少なくなります。
なお、台湾の回収率に相当するのが、日本のリサイクル率で、2015年度
86.9%でした。日本のリサイクル率を台湾並みに上げれば、海ごみのペッ
トボトルも少なくなるはずです。リサイクル率100%を目指しましょう。

(運営委員 小寺正明)

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■ <3> 愛知の和喜田恵介さん(中部リサイクル運動市民の会) からの活動報告
■          3R政策地域研究会in愛知
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NPO法人中部リサイクル運動市民の会は名古屋市を中心に、不用品のリユ
ースや資源のを進めるシステムを運営しています。具体的には、不用品の
ご寄付の受付と資源回収を行う「リユース&リサイクルステーション」を40ヶ
所、ご寄付いただいた不用品を販売して利益を環境・社会貢献活動に還元
するチャリティーショップ「Re☆ショップ」を4店舗運営しています。

最近の新しい動きとして、以下の6つがあります。
1.輸出事業者との連携による食器の海外でのリユース活動
2.「グリーンダウンプロジェクト」との連携による羽毛製品の回収・リサイクル活動
3.フードバンク団体との連携によるフードドライブの実施
4.被災地支援団体との連携による被災地での「食器市」の開催
5.就労支援団体との連携による古着の仕分け事業の創出
6.日本各地でチャリティーショップを運営する5団体と立ち上げた
「日本チャリティーショップ・ネットワーク」

これからも名古屋でのリユース&リサイクル活動をベースに、他団体との
つながりを大切にしながら、持続可能な社会づくりに貢献していきたいと考
えています。

■団体紹介
1980年、使い捨て社会や環境破壊への危機感から、「できるところから始
めよう」と設立された団体です。
すべての “いのち” が調和する持続可能な未来のために、地域に暮らす
さまざまな立場の人々とともに、循環型社会の実現をめざして、幅広い活
動を行っています。

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事務局からのお知らせ 
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2017 年3 月30日(木) 10:00 〜 12:00
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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