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第108号(2011年3月30日発行)

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    容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
       第108号  2011年3月30日
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原発を減らしてゆくためにも2Rの推進を

東日本大地震被災地の皆様には、心からのお見舞いを申し上げます。
連日、報道される被災のすさまじさには言葉がない。加えて今回の震災に伴う大津波を受けての福島原発の事故は、震災被災地エリアをはるかに超え、震災被害とはまた別の放射能汚染という深刻な、かつ、最も恐れていた危険を現実のものとして拡大させています。
今回の原発事故による電力供給力の低下が、首都圏を含む東日本に大規模な「
計画停電」の導入を余儀なくさせましたが、このことは日常当たり前に消費してい
た電力の供給体制が、極めて危険を背負った状況の中で維持されていることを教
えてくれました。また、停電という事態を現実にして、無意識に過剰なまでの電力を
消費していることも思い知らされました。
大量生産・大量消費・大量廃棄の非持続型社会からの脱却を掲げて展開されてい
る廃棄物の発生抑制策として、我々は3Rさらには2Rを推進すべく様々な運動を展
開しています。
この運動は、直接はごみを減らすことにありますが、この運動の背景にある持続型
社会の構築は、安心・安全な中での電力の需給バランスの取れた社会をつくることと重なるものがあります。これから原発を減らしてゆくためにも、2Rを進めることは有効です。
(事務局 庄司 元)

------ 目 次 --- C o n t e n t s -------

巻頭言
1、36の自治体で、請願、陳情など採択、可決
2、国会への請願の動き
3、日野市では、市の会議でのペットボトル水使用禁止を環境基本計画に
4、「アースデイ東京2011 震災支援アクション」に参加します。
5、3月28日の中央環境審議会に意見書を出しました。
6、審議会を傍聴しました。取り急ぎの報告です
7 、事務局からのお知らせ

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<  ■<1>36の自治体で、請願、陳情など採択、可決されました
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2011年3月28日までに、36の自治体で、請願、陳情など採択、可決されました。ま
た、11の自治体の首長から賛同署名をお寄せいただきました。詳しくは、以下より
ご覧下さい。
http://www.citizens-i.org/gomi0/2r/seika.html
これまでに、2R促進署名活動への賛同いただた団体と個人は、162(113団
体、49個人)になりました。寄せていただいた賛同カンパは、134万8千円になっています。賛同の輪が拡がっています。みなさまの、ご支援、ご協力に、心から感
謝いたします。

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<  ■<2>国会への請願の動き
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衆議院には、3月22日現在、5件の請願が提出されました。署名者数は76,424名。
付託された委員会は環境委員会です。参議院には、3月22日現在、2件の請願が
提出されました。署名者数は3,374名、付託された委員会は、環境委員会です。
(事務局より)
国会も、東日本大震災の対策で忙殺されていますので、請願についての働きかけ
は、当分の間見合わせることとしました。お問い合わせもいただきますが、各地域
で署名を集めていただいている皆様には、もうしばらくの間(3月いっぱい程度)、
お待ちいただきますようお願いいたします。

(事務局 中井八千代)

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<  ■ <3>日野市では、市の会議でのペットボトル水使用禁止を環境基本計画に
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ペットボトルの増加はごみや環境負荷を増大させることから、2、3年前から、国内
外で、ペットボトル飲料水から水道水へ切り替える動きが急速に広がっています。
日本では、マイボトル持参がブームとなり、スーパーなどにはステンレスボトルの
特設売り場さえできています。また、一部の自治体では、会議でペットボトルに入
った水やお茶を使用するのを中止しました。
そんな中で、東京都日野市では、市民参画でこの3月に策定した環境基本計画
に、マイボトル持参を市民に呼びかけていくこととともに、行政が範を示すため、
市の会議ではペットボトル飲料水の使用を禁止することを盛り込みました。
このようなことをすでに実施している自治体はいくつもありますが、環境基本計画
のような基本計画にそれが盛り込まれたのは、恐らく初めてだろうと思います。
ところが、心配なことが起きました。福島原発事故の影響で、福島県から東京都に
かけて、水道水から乳児向けの基準値を上回る放射性物質が検出され、ペット
ボトル飲料水へ逆戻りする動きが出てきたことです。水道水に対する不安がある
以上当然です。
これで、脱ペットボトルの流れにブレーキがかかることが懸念されますが、大きな
流れを止めてはならないと思います。

(事務局 小野寺 勲)

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<  ■<4>「アースデイ東京2011 震災支援アクション」に参加します。
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テーマ 「ふんばれ日本、かわらなきゃ未来」
日時 : 4月23日(土)、4月24日(日) 10:00〜17:00
会場 : 代々木公園イベント広場およびケヤキ並木
容器包装の3Rを進める全国ネットは、イベント広場・NPOビレッジ・ブースNO37に出展します。
内容は@震災支援募金 A容器包装マン(1週間分の容器包装類を身にまとう) Bリユースびんの展示と説明 C署名活動を予定しています。ぜひお手伝いをお願いします。

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<  ■<5>3月28日の中央環境審議会に意見書を出しました。
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3月28日に、環境省中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会の容器包装の3R推進に関する小委員会が開催されました。3R全国ネットワークの副運営委員長・羽賀育子は、委員の一人です。議題は、最近の取組状況報告、事業者の3Rの取組状況報告、となっており、私たちの要望する「役割分担の見直し」については審議予定となっていません。そこで、3R全国ネットでは、この審議会に以下の意見書を提出し抜本的な見直しを早急に進めるよう促しました。
@早急に容器包装リサイクル法の役割分担を見直し、分別収集、選別保管の費
用負担のあり方を検討始めてください。
Aリデュース、リユースを促進するため、レジ袋など使い捨て容器の発生を抑制
し、リユース容器の普及を促す、容器包装リサイクル法の対象範囲を拡大する、な
どを検討して実施してください。
B製品プラスチックのリサイクルを進める仕組みを検討して実施してください。

残念ですが、審議会では、この意見書は議題にのらず、資料配布にとどまりまし
た。

<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<  ■<5>上記の環境審議会を傍聴しました。取り急ぎの報告です。
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しばらくすると審議会の議事録が公開されますので、詳しくはそちらで確認いただ
きたいと思いますが、取り急ぎ、主な内容をご報告します。

審議会の議題は以下の2点でした。
1)容器包装の3Rについての最近の取組状況について
2)容器包装の素材に係るリサイクル8団体の2009年度のフォローアップ結果
概要と次期自主行動計画について
http://www.glass-recycle-as.gr.jp/060425/01.html

報告の中の主な項目は以下です。
・平成21年度家庭ごみに占める容器包装廃棄物の占める割合は、60%から
53.7%に減り、その理由はレジ袋の削減等であると報告された。
・使用済みぺットボトル回収の平成22年度計画は、独自ルート32.1%とな
り、市民へ情報提供をしていない市町村の割合は48.1%と報告された。
・平成21年度分の各市区町村への拠出金は、約93億円。
・びんリユースシステムのあり方に関する検討会の報告がありました。
@国内のリユースびんの使用量はここ10年で6割近く減少し、社会インフラが縮小
傾向。
Aびんリユースは廃棄物の発生抑制、使用エネルギーやCO2排出の削減、環境教育の効果、コスト面でのメリットが期待される。
B同一種類のびんを各飲料会社が共通で使用すれば、全国規模で効率的な運用が可能になり、持続的なシステムとなり得る。低コストで高回収率が期待できるシステムの模索と消費者のリユースびんへの理解が課題である。

・「環境配慮設計等に関する意見交換会」を容リ協が設置し、メンバー名なども非
公開で進めている。マテリアルリサイクル業者からは、「塩ビ」や「PP・PE以
外」は使わないで欲しいとの意見が出されたと報告。

・3R推進団体連絡会より、容器包装の3R推進のための自主行動計画2009年
実績と、次の5年間に向けた次期自主行動計画が示され、以下の質疑応答がされた。

<3R全国ネット羽賀の質問>
耐熱ペットボトルや超軽量のものは上手くリサイクルできていないと聞いているがどうか?
<回答>
耐熱ペットボトルは問題ないが、超軽量のものは破砕して風選の時に、混入したラベルと一緒に飛んでしまうという問題がある。

またマテリアル事業者の要望についてどうか?との質問が出され、3R推進団体連絡会からは、「複合素材の方が、使用期間が延長できるなどのメリットが多い。塩ビについては、容器類には使っていない。包装類は調査する。」と回答があった。続いて、 サプライチェーン事業者間の連携では、樹脂メーカーも入れて、中長期的な課題と してやって欲しい。」、「環境配慮設計が重要。フィンランドでは登録された環境配 慮製品を購入するとレジでポイントが付与されるクライメイトボーナスシステムという しくみがある。参考に。」との意見があった。

その他の質疑は以下でした。
「東日本大震災で、家電製品は瓦礫と一緒に処理することが決まったが、容器包装 はどうなるのか?」との質問があり、環境省から「まだ決まっていない。情報収集し ていく。」と回答。また「原発事故で電力供給が厳しい。廃プラスチックのサーマル リサイクルを認めてはどうか。」との意見があり、環境省は「短期のみでは無く、3Rも考え見極めて行く。」と答えた。

(事務局 中井八千代)

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事務局からのお知らせ
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会議開催日程
◎運営委員会 2011年4月19日(火)18:30〜20:30
場所:市民運動全国センター(千代田区麹町2−7−3−2F)
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまにBCCでお送りして
います。ご不要の方はご連絡ください。


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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail:reuse@citizens-i.org
URL:http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒102-0083 東京都千代田区麹町2-7-3-2F 市民立法機構気付
TEL/03-3234-3844  FAX/03-3263-9463
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