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第74号(2009年7月23日発行)

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      容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
           第74号 2009年7月23日
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■報告書はお手元に届いたでしょうか?
皆様
  2008年度の活動報告書を7月17日に発送いたしましたが、お手元に
届きましたでしょうか? もし、会員の方で報告書が届かない場合は、お
手数ですがご連絡いただきますよう、お願いいたします。
  また会員でない方にも、ご希望がございましたら報告書を送付させてい
ただきますのでご連絡ください。なお恐縮ですがその際には、資料代をカ
ンパいただければと存知ます。同封の振込用紙においくらでもかまいませ
んので、ご協力をお願いいたします。
  今後の法改正運動に向けて、仲間を広げていきたいと存じますので、知
人友人にお声かけいただければ幸いです。(事務局次長/中村秀次)

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  ■審議会報告
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7月16日の「手法検討会」でマテリアルの優先枠50%で決着! 

 平成20年度、容器包装リサイクルの費用は397億円。その内の実に、
96%がプラスチックのリサイクルのために費やされました。今や、容リ
法は、プラスチック・リサイクルのためにある法律ともいえるぐらいです。
  そのプラスチックのリサイクルですが、マテリアルリサイクル事業者か、
ケミカルリサイクル事業者か、どちらの事業者がどれだけ落札するかのバ
トルが、「手法検討会」で繰り広げられてきました。
  7月16日の検討会では、両者が不満を表明する中、優先枠を50%と
することで、このバトルに決着がつきまた。

●手法検討会=「プラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会」の
  環境省と経済産業省との合同会合

 プラスチックのリサイクル手法は、大きく2つに分けられます。一つは
物流用のパレットや公園の擬木などにリサイクルするマテリアルリサイク
ルと、コークス炉や高炉での燃料やガス化などで化学原材料として再利用
するケミカル・リサイクルです。

 ここ数年、マテリアルリサイクルが急速に伸びました。5年前はたった
24%でしたが、平成20年度は59%までに急成長。伸びた理由は、平
成11年(1999年)に経済産業省の産業構造審議会で、「プラスチッ
クの原料として利用することが望ましいとしてマテリアルリサイクルを、
優先的に取り扱う」ことにしたためです。

 入札では、マテリアルリサイクル事業者がケミカルリサイクル事業者に
先行する方法をとっています。つまり、マテリアル原料として落札した残
りをケミカル原料にするということになっています。

 しかし、マテリアルを優先することの弊害として、リサイクル費用が低
減(効率化)していかない(高止まり)ということや、一部に品質のよく
ないリサイクル(残渣が多い、有用な商品になっていない)などの指摘が
ありました。
  また、環境負荷の低減効果について科学的な分析(LCA評価)も行わ
れましたが、どちらが良いかの結論はまだでていません。

 こうしたことから手法検討会では、「一定の品質基準を満たす場合に限
り優先する」こととしました。
  そして手法検討会の事務局より示された案は以下の3点です。

・優先枠を50%を上限とする。
・さらにその優先枠を、優先A枠と優先B枠に半分ずつに分け、優良なマ
  テリアル事業者は優先A枠(入札競争率は1倍程度)、それ以外の事業
  者は競争率が高い優先枠Bとする。
・マテリアル事業者の評価指標は今後検討する。

この案にマテリアル事業者、ケミカル事業者の双方が不満ながら、合意し
ました。
 
  今回の決着については、市民の立場から誤解を恐れずに述べると「先に
肝心なことを検討してから、数字の決着をすべきではないか」ということ
です。
  「肝心」というのは、プラスチックを綺麗に分別してリサイクルに出し
ている市民が、自分たちの努力がどのような成果になっているのかよく見
え、しっかり分別しよう!という気持ちになることです。
手法検討会では、「ケミカルかマテリアルかを市町村が選択できるように
したらいいのでは」との意見に対して、「そうしたら、ほとんどの市町村
が分別が楽なケミカルに流れてしまう」として退けています。
  私たち「容器包装リサイクル法の改正を求める全国ネットワーク」が、
2005年にまとめた「市民案」では、収集は現在の市町村単位より広域
な範囲(ブロック)で行い、効率化を進めるとともに、その分別区分や再
商品化のあり方もブロックで決めていく、としました。そうすることで市
民の分別努力とリサイクル手法が連動し、市民の努力が見える形でリサイ
クルを進めることができるのです。

是非「市民案」を、ご覧ください。
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/200501shimin-an.pdf
 そして、さらに「肝心」なことは、こんなにプラスチックのごみが出て
いていいの? これでごみは減るのですか? というそもそもの疑問に応
えられることです。また、リサイクル費用の大部分を私達の大切な税金で
負担しているから、ごみが減らないのではありませんか? ということに
ついて真剣に検討すべきです。
 
  審議会委員や事務局からは、「だから、今回の優先枠を設けたんですよ」
という反論が返ってきそうですが、今回の決着は、事業者間のバトルを調
整しただけにすぎないように感じます。
  今後、手法検討会では、これまで検討を先送りにしてきた次のような課
題について秋から検討を始めるとしてます。

・塩ビなどリサイクル不適物の扱い
・分別の方法
・容器包装以外の製品プラスチックのリサイクル

これからも手法検討会に注目していきましょう。

 また今回の「中間とりまとめ」については、パブリックコメントの募集
がありますので、皆様、ぜひご意見を出してください。(中村秀次)

※手法検討会の議事録や資料は以下のアドレスから見ることができます。
  http://www.env.go.jp/council/03haiki/yoshi03-15.html
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■連続学習会開催のお知らせ
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容リ法再改正に向けた連続学習会 第1回

 3R全国ネットでは2010年の容リ法再改正に向けて「改正市民案」
をさらに補強してより良い案にしたいと考えています。
  そこで、これまでご協力いただいてきた様々な有識者の皆様をお招きし
て8月から毎月連続学習会を開催します。学習会は公開で行う予定です。

 8月の第1回は千葉県柏市の職員であり大学院で容リ法の研究をされた
り、廃棄物会計にも詳しい石名坂賢一さんをお招きして開催いたします。
ぜひ皆様お誘い合わせの上ご参加ください。

●日 時:2009年8月25日(火)pm2:00〜4:30(予定)
●場 所:飯田橋セントラルプラザ 17F(教室1・2)
●講 師:石名坂賢一さん(千葉県柏市)
●テーマ:「容リ法再改正に向けたポイント(論点整理)とEPR徹底に
      向けた今後の方向性について」
●資料代:300円(予定)
●申 込:「連続学習回第1回8月25日参加」と明記のうえ「氏名」・
      「所属」・「連絡先」を書いて事務局までお申し込み下さい。
      E-mail:reuse@citizens-i.org
       FAX:03−3263−9463
     ※できるだけ事前申込をお願いします。   (山本義美)

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■世界の動きから
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2009年7月9日(木) 豪自治体、ペットボトル追放へ 環境に配慮

【シドニー9日共同】オーストラリア・シドニー南方の人口約2千人の町
バンダヌーンは8日、環境への配慮から、今年中にペットボトル入り飲料
水の販売を禁じることを決めた。自治体としては同国初で、世界でも数少
ない取り組みとみられる。
石油資源を大量に使うペットボトルをなくし、温室効果ガス削減につなげ
ることなどが狙い。関係者は「安い上水道の水と質の変わらない容器入り
飲料水を買うのは 企業を利するだけ」とも主張している。
町内の店ではペットボトル追放に伴い、水を持ち歩くための再使用可能な
容器を売り出すという。
町外からのペットボトル入り飲料水の持ち込みは禁止の対象外。
同町やシドニーのあるニューサウスウェールズ州政府も8日、すべての省
庁を対象に、ペットボトル入り飲料水の購入を禁じると発表した。
(共同通信社)
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事務局からのお知らせ
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会議開催日程
1、事務局会議 8月21日(金)PM2:00〜4:00
   場所:市民運動全国センター(千代田区麹町2-7-3-2F)
      
2、運営委員会 8月27日(木)PM6:30〜8:30
   場所:市民運動全国センター(千代田区麹町2-7-3-2F)

※ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまにBCCでお送りして
います。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail:reuse@citizens-i.org
URL:http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒102-0083 東京都千代田区麹町2-7-3-2F 市民立法機構気付
TEL/03-3234-3844  FAX/03-3263-9463
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