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3R政策地域研究会in静岡で公開学習会

2012年9月23日(日) 容器包装の3R政策地域研究会 in 栃木公開学習会を開催しました。

日時 2012年9月23日(土)13時30分〜
場所 小山市中央公民館 視聴覚室

参加者 以下、合計48名
・行政:小山広域保健衛生組合、小山市環境課、下野市環境課、野木町生活環境課
・事業者(スーパー):イオン小山店、かましん(メッセージ参加)
・地域生協:生活クラブ生協・栃木、よつ葉生協
・市民団体:(上記主催者の他に)生活学校やよい会
・議員:小山市議、下野市議、野木町議
・その他一般市民

内容(司会:環境問題を考える会・益子)庄司元さん
1.主催者代表挨拶(小山の環境を考える市民の会・楠)
2.講演「地域ごみ処理の現状と今後の計画」(小山広域組合・熊倉課長)
3.講演「容リ法の課題と改正市民案」(3R全国ネット・庄司元さん)
4.質疑応答
5.意見交換・自由討論
6.講師を囲んでの懇親会

●結果の総括
この地区でこれだけ広範かつ多数の参加者が結集し、ごみ問題の意見交換
をしたのは初めての試みでした。それだけに参加者のレベルにも差があり、
文字通り学習会が中心にはなりましたが、参加者からは各々の立場や意見
の発表もあり、容リ法の課題と改正市民案の考え方について共通認識が得
られたことから有意義な学習会であったと思います。
講師お二人には大変密度のある講演と、参加者の質問に対する丁寧な回答
をしていただきました。
この実績を踏まえて、今後は各コアメンバーから改正市民案に対する意見
を集約し、政策提言にも反映させて行きたいと思います。

●主な質問・意見(メッセージを含む、要約)
・ビニプラごみの容リ法に基づく処理が不十分だが、今後の対応計画は?
・容リ協会によるリサイクルにはRPFや焼却(熱回収)も含まれるのか?
・レジ袋の削減は店によって対応が異なる。全国ネットはどう考えるのか?
・同じ系列のスーパーでも一部の店しかレジ袋を有料化しないのは何故か?
・店頭回収は電気代もあり実質的に採算がとれていない。商品の容器包装
 は本来販売した側が回収すべきとの考えでやっている。
・ペットボトルの店頭回収はペットtoペットのリサイクルをしているが、
 一部メーカーに限られており、今後拡大できるかどうかが課題。
・店頭回収の中身は分別がデタラメで洗わずに汚れたトレーを投入するもの
 が絶えない。回収品は全て自動洗浄にかけねばならないことも問題。
・レジ袋の辞退客にはポイント還元をしているが、辞退率は30〜40%で
 頭打ちの状態。消費者のモラルに頼るのは限界がある。
・レジ袋で生ごみを出せる地域では消費者から有料化に反対の声がある。
 有料化の考えには賛成だが、ごみの出し方を改めると共に、条例や法律
 で規制しないと徹底されないと思う。
・ごみ処理計画では汚れたプラや硬質プラは焼却することになっているが、
 ビニプラを選別してきた意味がなくなるのではないか?
・ペットボトルをリユースすることはできないのか?
・生協ではびんのリユースを実践しており、びん再使用ネットワークで
 軽量びんを開発した。ラベルを変えて中身を使い回すことができ、50回
 使うことを目標にしている。ただし組合員だけの閉ざされた世界なので
 広く認知・普及させることが課題。
・改正市民案で「事業者は自ら自主回収するか、市町村の分別収集費用を
 負担することで責任を果たす」とあるが、全てを自主回収するのは負担が
 膨大で現実的とは思えず、効率を考えれば市町村回収を残すべきでは。
・行政で廃棄物会計はやっているか。やってないとしたらいつできるか?
・広域組合では廃棄物会計を出すべく努力しているが、人手不足のため
 優先度の高い品目から実施したい。環境省の計算方法は複雑で難し過ぎる。
 各市町での回収費用はそれぞれで算出してもらうことが必要。
・各市町としては廃棄物会計のうち収集運搬費用は出せるが、小山広域での
 処理費もあるので、今後広域組合とタイアップして取り組みたい。
・かつて旧「南河内町ごみ減量推進検討委員会」に一主婦として参加して
 レジ袋の有料化に取り組んだ経験から、このような活動は行政・事業者・
 市民が真摯な対話を重ねることが必要であり、特に行政の役割が重要と
 言いたい。
(文責:環境問題を考える会事務局 益子友幸 )